中国のポータルサイト・百度に8月31日、日本で文化交流員として働いた中国人から見た日本社会や日本人のリアルな姿にについて紹介する記事が掲載された。
 
 記事は、中国で日本語を学び、その後日本政府が推進するJET(語学指導等を行う外国青年招致事業)プログラムに参加して兵庫県で1年間文化交流員として務めた中国人女性の話を紹介している。
 
 女性はまず、これまで中国人が抱いてきた現代の日本や日本人に対する固定観念が現実とやや乖離していることについて例を挙げながら説明。日本の礼儀正しさについては些か行き過ぎの感があり、「別れ際には双方がいつまでもお辞儀をし合うのは、見ていても疲れる」としたほか、路上で具合のおかしい人を見たり、異常が発生したりしても見て見ぬふりをする人が多く、冷淡な印象を受けると伝えた。また、「グルメの国」という印象についても、若者の大部分は毎日「コンビニ飯」や冷凍食品を食べているのだとした。
 
 さらに、日本人の性質として最も強く感じたのはプライバシーを非常に重んじる姿勢であり、他人のプライベートについて色々聞くような機会が非常に少なく、同僚のプライベートの携帯電話番号でさえ教えてもらったのはずいぶん時間が経ってからだったと紹介。このほか、公私混同を避けるために仕事中に携帯電話をいじることがマナーとして許されず、このことがかえって仕事の効率を低下させる要因になっているとの見方も示している。
 
 一方で、日本での生活では心優しい人にも数多く遭遇したとし、特に印象深い人物として一人暮らしの老婦人に言及。80歳を過ぎてもパソコンを学び、フィットネスに通ったりとバイタリティに溢れるおばあちゃんで、女性とはフィットネスで簡単なあいさつを交わす程度の交流だったものの、ある日老婦人から「いつも笑顔をありがとう」というメッセージが書かれたカードを手渡されたとした。それからは互いにプレゼントをするようになり、忙しさからしばらくフィットネスに通えなかった時には、老婦人がいつ会っても渡せるように毎日かばんにプレゼントを入れてフィットネスにやってきていたという話を聞き、大変心が温まったと伝えた。
 
 このほか、女性は日本における教育の重視ぶりも高く評価した。辺鄙な山間部の学校でも充実したカリキュラムが組まれ、子どもたちの総合的な力を育む取り組みが行われていると伝えるとともに、海外の文化交流員を招いて文化講座や文化交流を行うことで子どもたちにグローバルな視野を持たせる努力も行われているとした。
 
 記事は「多くの人が、実際に外国に行けずに他人から見聞きした情報で外国のことを知ろうとするが、そこで誤解が生じることは避けられない。ある国のことを知りたければ、やはり自分で行って体感したほうがいいのだ。願わくは、新型コロナが一日も早く収束しますように」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)