超大国の米国は、科学技術でも経済でも世界一の実力を誇るが、「高速鉄道」はほとんど普及していない。これは日本や中国、欧州の状況と大きく異なっているが、これはなぜだろうか。中国メディアの新浪はこのほど、米国で高速鉄道が普及しない理由について考察する記事を掲載した。

 記事はまず、米国は人口約3億人で広大な国土なので、高速鉄道の需要があるはずだと指摘した。しかし、現状では高速鉄道はほとんど普及していない。この理由について多くの人は、米国には高速鉄道を建設するだけのお金がないのではないかと考えるが、「それが主な理由ではない」と記事は分析した。

 記事によると、「米国では航空業界と自動車業界が高度に発展していること」が理由の1つだと強調した。歴史的に見ても、米国人は飛行機と自動車を好むが、鉄道に対してはあまり良い印象を持っていないという。実際、カリフォルニア州で高速鉄道建設計画が出たものの、度重なるコスト増で結局計画は撤回されたと指摘した。

 また、さらに大きな理由は他にあるとし、それは「政治的な理由」だと強調、これが高速鉄道が導入されない大きな要因だと説明した。輸送や物流というビジネスを高速鉄道に奪われる恐れのある航空業界や自動車運送業界からの強い反対があるほか、共和党と民主党の間でも高速鉄道を巡って利権が異なるため、反対する議員も少なくないのだと伝えている。

 全土に高速鉄道網を拡張した中国からすると、米国に高速鉄道がないことは理解に苦しむことなのかもしれないが、米国には米国の事情があると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)