電気自動車(EV)の心臓とされる動力電池は、現在はリチウムイオン電池が主流だが、将来的には全固体電池へと変わっていくことが予想されている。中国証券報系ニュースサイトの中証網はこのほど、将来的には「全固体電池」を舞台に激しい競争がぼっ発することは必至だと指摘する一方、「日本は全固体電池の分野で中国より5年は進んでいる」とする記事を掲載した。

 記事はまず、現在主流のリチウムイオン電池では、中国が市場規模でも技術力でも世界をリードしていると主張する一方、EVの需要がこの先さらに高まるにつれて、動力電池にはより安全でエネルギー性能の高い電池が求められるようなると強調。そして、その候補こそが「全固体電池」であり、この新技術が未来の競争の舞台になることを強調した。

 そして、全固体電池の分野で欧米や日韓企業は中国よりも進んでいると指摘した。中国の専門家によると、国別でみると日本が最も固体電池を重視して力を入れており、日本政府も強力にバックアップしているという。一方の中国は「まだ企業がそれぞれで研究開発している段階」で、政府によるバックアップがなく「日本より5年は遅れている」と指摘した。

 なかでも、トヨタは2020年代前半に全固体電池の実用化を目指し、まずはハイブリッド車に搭載する予定のほか、日産も2028年に実用化する計画だと記事は紹介した。欧米の自動車メーカーも全固体電池への投資を強化しているという。しかし、中国企業は海外企業と比べると全固体電池への投資意欲が小さいそうだ。

 記事は、将来的に全固体電池が実用化されれば電池市場における市場シェアは大きく変わるかもしれず、日本や韓国、欧米のメーカーにも大きなビジネスチャンスが広がっていると主張した。全固体電池にはまだ解決すべき課題も多いと言われているが、日本の技術力で問題を克服し、市場をリードすることに期待したい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)