中国では2020年に電力不足が問題となり、経済成長の足かせになっていると報じられた。中国では電力事業は国営だが、大幅な赤字になっているようだ。中国メディアの百家号はこのほど、国の電力事業が赤字となっている理由について説明する記事を掲載した。

 記事はまず、同じく国営の鉄道事業も2020年は赤字だったと指摘した。これは、新型コロナの影響で利用者が減少したことに加え、今でも高速鉄道の新規路線建設を進めているので巨額の建設費用がかかるほか、200万人以上が働いているので人件費もかなりかかるからだと説明した。

 一方、電力事業を営む国家電網も赤字で、その主要業務の電力事業における赤字額は178億元(約3220億円)に上ったという。全国民が電気を使用し、企業も多くの電気を使用しているのになぜ赤字になるのだろうか。

 その理由の1つとして記事は、「家庭用の電気代が安すぎること」を挙げた。このため業務用で利益を出していたが、2020年は企業の負担減のために電気代を安くしたため、赤字になったと説明した。

 また、「辺鄙な地域で電力網を建設し続けている」ので、そのためのコストがかかっていると指摘した。電気使用者が少ない地域に多額の資金を投じて電力網を建設しているという。さらに、中国は超高圧送電網の開発を進めており、この分野で世界トップレベルだが、研究開発にも多額の資金が必要だったと説明している。

 そして、鉄道も電力も主な目的は営業利益を出すことではなく、「社会的な責任を第一にしている」ので、赤字になってしまうのはやむを得ないと擁護した。しかし、将来的には黒字になるとの希望的観測で記事を結んでいる。とはいえ、高速鉄道は多くの路線が赤字経営であり、火力発電の燃料となる石炭価格も上昇しているので、黒字化するのはそう簡単なことではなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)