中国の通信最大手、チャイナ・モバイル(N移動、600941/上海)が1月5日に上海証券取引所メインボードに新規上場した。公開価格57.58元に対して初値は9.41%高の63.00元だった。高値は63.58元、終値は57.88元と公開価格を0.30元上回った。

 同社は1997年設立。中国最大の電信運営事業者であり、世界最大の通信ネットワークと顧客規模を持つ。2020年末現在の同社のモバイルユーザー数は81億5200万件、有線ブロードバンド顧客数は11億7800万件でいずれも世界の通信事業者で第1位。市場シェアはモバイル通信が11.56%、有線ブロードバンドが17.83%となっている。中国国内のモバイルユーザーは2021年6月末現在で9億4600万件、シェアは58.42%、有線ブロードバンドユーザーは2億2600万件でシェアは47.01%。5G通信の普及とデジタル経済分野の開拓に力を入れており、2021年6月末現在の5G通信プラン契約者数は2億5100万件で世界1位。

 2020年12月期の売上高は7680億70百万元(前期比2.97%増)、純利益は1081億34百万元(同1.56%増)。2021年1〜9月期の売上高は6486億30百万元(前年同期比12.92%増)、純利益は870億88百万元(同6.59%増)。

 同社は、香港メインボードにも上場(00941/香港)しており、重複上場になる。同社も含む中国の通信大手3社(他にチャイナテレコム<中国電信>、チャイナユニコム<中国聯通>)は米国での投資規制によって2021年1月にNY証取で上場廃止になった。新規事業を推進する成長資金を中国本土に戻って調達した格好だ。

 新規上場に伴う公募による調達見込みの最大560億元(約1兆円)は、高品質な5Gネットワーク建設、クラウドリソースの新型インフラ構築プロジェクト、1000ギガスマートホーム構築プロジェクト、スマートミドルオフィスプラットフォーム構築プロジェクト、新世代情報技術開発およびデジタルスマート生態構築プロジェクトなどに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)