韓国では「財閥」が幅を利かせていて、経済や社会に対する影響力は非常に大きいと言われている。財閥が持つ力の大きさを問題視し、改革すべきという声があるのは事実だが、改革はなかなか進んでいない。中国メディアの百家号はこのほど、韓国で財閥改革が進まない理由について考察する記事を掲載した。

 記事はまず、韓国でどれだけ財閥が影響力を持っているかを紹介している。財閥の売上高は韓国の国内総生産(GDP)のおよそ7割を占めるほどで、「実質的に韓国経済をコントロールしている存在だ」と伝えた。

 これだけ影響力が大きければ弊害も大きいのは明らかだとし、韓国では「豊かな者はさらに豊かに、貧しい者はさらに貧しくなる」いびつな社会構造になっていると指摘。たとえば財閥系の企業がすでに事業を行っている分野への新規参入は非常に難しく、起業するにしても「フライドチキン」のように財閥系企業が手を出していない分野にしかチャンスはなく、そのチャンスを目当てに多くの人が殺到するような状況となっていると論じた。

 では、なぜ韓国政府は「いびつな社会構造」をそのまま放置しているのだろうか。記事は、改革しようと思っても財閥の力が大きすぎて改革できないと指摘し、「誰も手を付ける勇気がない」と主張。かつて、金大中元大統領が財閥改革に乗り出したこともあるが、1997年にアジア金融危機が起きると、韓国経済を救ううえで財閥の力が必要になってしまい、むしろ財閥と国がより強固に結びつく結果になってしまったと主張。また、外資規制を緩和したことで欧米資本が財閥に組み込まれ、それ以後は財閥解体がより難しくなったと伝えている。

 「豊かな者はさらに豊かに、貧しい者はさらに貧しく」というのは、中国社会そのものという感じもするが、中国は民間の大企業に対する規制を強めている。韓国の財閥の例を取り上げることで、こうした規制を正当化したい思惑があるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)