「人口」の多さは国力と直接的な関係を持つ要素だが、中国では近年、出生率が急激に低下している。2021年の中国の出生率は日本を下回り、中国建国以来最悪の水準となったことで、少子高齢化に対する警戒感が高まっている。

 中国メディアの騰訊はこのほど、出生率の低迷が続けば中国は予想より早い時期に高齢化社会に突入することになると指摘する一方、「中国は日本と同じ道を辿らないよう、なんとしても出生率の低迷を食い止めなければならない」と強調する記事を掲載した。

 記事は、中国の人口は世界一であるものの、近年は経済発展にともなって物価が上昇するなど生活コストの高騰が続いており、若い世代は子どもを産みたがらなくなっていると指摘。中国政府はすでに一人っ子政策を撤廃し、3人目の出産を解禁しているものの、「効果は限定的」であることを強調、出生率が低迷を続ければ、中国は想定より早い時期に高齢化社会に突入してしまうと危機感を示した。

 さらに、すでに少子高齢化社会となっている日本を例に挙げ、「戦争が起きたわけでもないのに、日本は2019年から20年にかけての1年間で50万人も人口が減少した」と紹介し、人口減少が日本の発展を抑制しているのは間違いないと指摘。また、高齢者が増えるということは、それだけ社会保障の負担も大きくなるとし、これも国の発展にとってはマイナスであると指摘した。

 一方、少子高齢化は欧米諸国も同様に直面している問題であり、また「中国も例外ではない」と指摘。中国では経済の発展に伴って、人びとの考え方も大きく変わってきていると紹介し、「若い世代の中国人は伝統に縛られることを嫌い、自分の生活が圧迫されることも嫌うようになった」と紹介した。以前の中国は20代前半で結婚するのが当たり前という風潮があったが、近年は結婚や出産を負担と捉える中国人が増えているようだ。

 記事は、「中国は他国の対策を参考に、少子高齢化社会の到来をできるだけ遅くするための努力が必要だ」と強調し、出産の費用が高すぎるのであれば医療改革をすべきであり、子育てにお金がかかりすぎるのであれば、国は子育てに対する優遇策を打ち出す必要があると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)