上海証券取引市場の科創板への上場を目指す亜信安全科技股フェン(亜信安全、688225/上海)が24日に公募を開始する。公募価格は30.51元、4001万株を発行予定で、公募終了後速やかに上場する見込みだ。

 同社は2014年設立の民営企業で、ネットワークセキュリティ関連製品の研究開発、販売、および専門的なネットワーク・セキュリティソリューションプランやセキュリティサービスの提供を手掛ける。デジタルトラストおよびアイデンティティセキュリティ製品、エンドポイントセキュリティ製品、クラウドネットワークエッジセキュリティ製品が売上の9割を占め、このほかクラウドネットワーク仮想化基本ソフト、ネットワークセキュリティサービスを提供している。

 顧客は通信事業、金融、行政、製造業、医療、エネルギー、交通などの重要なインフラ業界に広がっており、近年では国家のネットワークセキュリティ対策に積極的に協力し、全国人民代表大会・全国政治協商会議、APEC会議、G20サミット、一帯一路サミットフォーラムなどの重要な国内、国際イベントのネットワークセキュリティ保障を担当している。2019年の中国におけるネットワークセキュリティソフトウェア市場シェア1位、デジタルトラストおよびアイデンティティセキュリティソフトウェア市場シェア1位、端末セキュリティソフトウェア市場シェア2位など、中国のネットワークセキュリティ業界をリードする企業である。

 世界のネットワークセキュリティ市場規模は2015年の803億ドルから2019年には1209億3000万ドルと、年平均10.8%のペースで成長した。2020年から2024年も年平均9.1%の成長率が見込まれ、2024年の市場規模は1783億1000万ドルに達する見込みだ。また、中国国内の市場規模は2015年の209億6000万元から2019年には489億200万元と年平均23.6%で成長、2020〜2024年も年平均20.6%と世界市場を上回るペースでの成長が見込まれ、2024年の市場規模は1124億1000万ドルに達するとみられる。

 中国では5G通信が急速に普及し、さまざまな分野でネットワーク利用が進んでいる。データの大規模化、高速化に伴ってネットワークセキュリティの重要性は高まる一方であり、同社はさらなる発展のチャンスを迎えている。一方で同社は海外のライバル企業に比べて知名度、技術レベルで劣っているほか、ハードウェアセキュリティ製品が弱いといった課題のほか、国の政策変化、売上で大きく依存する通信事業者の業績による影響、情報漏洩といった大きなリスクを抱えている。

 2020年12月期の売上高は12億7459万元(前期比18.3%増)、純利益は1億7033万元(同4.5%増)。2021年1〜9月期の売上高は9億7901万元(前年同期比15.21%増)、売上高は7931万元(同29.48%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)