ネクストリンク
日々、玉石混淆の情報が飛び交うインターネットの世界。ツイッターなどのソーシャルメディアの普及により、誰もが手軽に情報発信できるようになった。いっぽう根拠のないうわさを流されたり、誹謗中傷をうけるリスクは高まるばかりだ。そんななかいま急速に注目を集めているのが、ネット上の風評対策という領域である。

2006年創業のネクストリンクも風評被害対策サービスを提供する一社。これまで手がけてきた実績は800社をこえた。風評被害発生後の評判回復が同社のメーンのサービス。グーグルやヤフーなど検索エンジンにおける検索結果で、風評と思われる書き込みのあるページが上位に表示されるのをふせぐ。表示順を上位にする「SEO対策」とは反対のサービスのため、逆SEOとよばれることもある。

近年、ネクストリンクのもとには、経営者や個人から相談が相次いで寄せられている。ネット掲示板やツイッター等での発言内容だけでなく、検索入力欄に社名とともに表示される単語に敏感に反応する顧客が増えているという。大和田渉社長は「インターネット上の根も葉もない書き込みにより、採用内定者が入社を辞退するといったことが現実に起こっています」と指摘する。

中小企業ほど要注意

インターネット広告代理店として創業したネクストリンクが風評被害対策分野に進出したのは09年から。ネット上であらぬうわさを立てられ、広告の反応が思わしくないという話を顧客である経営者から耳にしたのがきっかけだった。当時同様のサービスを手がける会社はほとんどなかったことから、成長性を見いだし参入を決めた。

検索結果で表示される順序は変化するのが一般的である。検索サイトによって順位決めのルールは頻繁に変わるため、社員がアルゴリズムを研究しタイムリーな対策を施す。

風評被害によるダメージは、中小企業ほど深刻なものとなりやすい。たとえば平日にゴルフに出かけたり、遅い時間まで飲み歩いていたりといった経営者のささいなプライベートが暴露され、企業イメージの低下につながるケースもある。

「一般的に中小企業は大企業にくらべると労働環境や社内ルールが十分整っていません。企業にとってマイナスとなる情報ほど注目が集まり、大げさに取り上げられてしまうものです」(大和田社長)

悪事千里を走るというが、情報が瞬時に拡散されるいま、風評被害につながるおそれのある火種は早めに鎮火しておくに越したことはないだろう。