大河ドラマで話題の幕末〜明治初期。その時代に起こったお城にまつわる出来事を紹介します。

江戸が旧幕府軍と新政府軍の戦場になることを避けるため、旧幕臣の勝海舟と新政府軍参謀の西郷隆盛が会談。両者の合意で幕府の本拠地・江戸城(東京都)を明け渡す代わりに新政府軍の総攻撃中止が約束されました。

しかし江戸城の無血開城が決定されてもなお幕府の復権を信じる旧幕臣たちは、徳川家の聖地・日光に集合して再決起しようと江戸を脱出。その道中に建つ宇都宮城(栃木県)の城主・戸田忠恕(ただゆき)は新政府軍につき、旧幕府軍との激しい戦いに臨みます。

高台と川を利用した天然の堅城
平坦な土地に築かれた平城は、険しい山中に築かれた山城より防御力が低いのが一般的ですよね。しかし、天然の地形を利用して平城ながらに難攻不落と呼ばれた城もあることをご存じでしょうか。

その一つが宇都宮城です。縄張は平地にありますが、北に二荒山(ふたあらやま)神社をいただく高台、東に田川という川があって攻城の経路が限られるため、攻めるに難く守るに易い城でした。この地形が好まれて、平安時代にはすでに宇都宮城の原型が築かれていたといわれます。

江戸時代には幕府の重臣・本多正純が大改修を行い、大規模な外堀や土塁がつくられました。そして幕末には宇都宮城の戦いの舞台となりますが、このときの城主・戸田忠恕は紆余曲折の末に新政府側についており、ひとかたならぬ思いで合戦に臨んでいたのです。