熊本地震からの復興を象徴する熊本城天守の復旧
熊本地震からの熊本城復興を物語るのは何といっても天守です。外装工事の終わった大天守の4階以上では、工事用の足場が解体され、白と黒の真新しい姿が見られるようになりました。

足元では石垣の積み直しも進んでいます。小天守も2018年9月中旬から4階部分の解体が始まり、10月中旬に解体が完了しました。

熊本地震で被害を受けた大天守の石垣は、崩落した石も含め約790個の積み直しが必要となりました。2018年7月下旬から積み直しが始まり、9月上旬までに北面の107個が積み直しが完了。

ほかの面も年内に終え、その後、来年には小天守の石垣工事が始まる予定です。2019年秋の「熊本城大天守外観復旧記念週間」での特別公開に間に合うように、大天守の復旧が進行。天守内に入れるようになるにはさらに期間を要し2021年春頃(※特別公開第3弾は、2021年5月現在開催延期)の予定です。

「熊本城復旧基本計画」に基づいて最優先される熊本城天守の復旧
目に見えて進む熊本城大小天守の復旧。この復旧は2018年3月に策定された「熊本城復旧基本計画」に基づいています。計画の中には「復興のシンボル『天守閣』の早期復旧」という項目があり、最優先で天守の復旧工事が進められています。大天守の鯱(しゃちほこ)は今年4月に設置されました。

また、「100年先を見据えた復元の礎づくり」という項目もあります。現在進められている復旧工事は、「熊本地震前」に戻すだけでなく、江戸時代に描かれていた熊本城を目指しているのです。

現在放映中のNHK大河ドラマ『西郷どん』でお馴染みの西南戦争。西郷隆盛と明治新政府の戦いですが、西南戦争開戦直前に大小天守や本丸御殿などは焼失しています。

ほかにも多くの建造物が陸軍による解体などで失われています。現存する絵図や古写真を基に、幕末の熊本城を目指すのが最終的な目標なのです。

さらに「復旧過程の段階的公開と活用」という項目も重要です。熊本城には「復興見学ルート」という見学順路が作られており、日々変化する熊本城の姿を、解説文をたどりながら見学できます。この復興見学ルートを中心に熊本城をガイドしているのが、「くまもとよかとこ案内人の会」です。

熊本地震発生の2カ月後から、二の丸広場から加藤神社を結ぶコースを設定し、無料ガイド(ガイドを予約する場合は有料)を開始。現在の熊本城の様子を、地震前と比較して詳しく案内してくれます。

その魅力はなんといっても、ガイドさんの個性を生かした案内の面白さ。秋の行楽シーズンには、熊本城の至るところで、ガイドさんの熱い語りが飛び交っています。熊本城散策が楽しくなること間違いなしですので、利用をおすすめします。