今回は、城のシンボルである天守を鑑賞するときのポイントをご紹介します。パッと見るとどれも同じように見える天守ですが、実はその形は千差万別。これを読めば、天守の種類と見分け方が分かるようになりますよ。

頑丈な「望楼型」と低コストの「層塔型」
空に向かってそびえる城郭のシンボル・天守。江戸時代以前に建てられた現存12天守をはじめ、全国には様々な形や色の天守があり、その外観は似ることはあっても全く同じものは存在しないのです。

しかし、城に興味を持ちはじめたばかりの人の中には「天守ってどれも同じ形に見える…」という人が多いかと思います。そこで、今回は形による天守の分類方法を解説していきましょう。

まず、天守の形は大きく「望楼型(ぼうろうがた)」と「層塔型(そうとうがた)」の2種類に分けられます。

「望楼型」は初期の天守によく見られた形で、一階もしくは二階建ての入母屋(いりもや)造りの建物の上に物見の建物(望楼)を載せます。上層の望楼は下層階や石垣の底面に関係なく好きな形にできるため、層塔型に比べて豪華な印象になります。

はじめて高層の天守(天主)が築かれた安土城(滋賀県)も望楼型で、八角形の望楼を極彩色や金で飾った豪華なものだったといわれています。