お城に関する素朴な疑問を、初心者向けにわかりやすく解説する連載「超入門! お城セミナー」。今回のテーマは門。お城めぐりをしていると、「櫓門」「大手門」「薬医門」など様々な門に出会います。これらは同じ門なのに何が違うのでしょうか。建築様式や役割によって異なる門の種類や働きを見ていきましょう。

虎口を守る城門の違い、あなたはわかりますか…?
学校の門は校門、神社の門は神門、皇居の門は禁門。そして、軍事施設である城に構えられたのが、「城門」です。土造りの山城には、地形や土塁などを利用して虎口(出入口)の工夫が凝らされていましたが建物はとても簡素で、本格的な建造物としての門はほとんどありませんでした。城門といえば、やっぱり石造りの近世城郭。見学時に何度もくぐりますよね。城門にもいくつか種類があることは何となくわかるけど、あまり注目して見たことがないという人が多いのではないでしょうか。そこで今回は、この城門にスポットを当ててみましょう!

まずは歴史的な観点から。古代の城門といえば、平城京や平安京にあった羅城門や朱雀門が思い浮かびます。中国の影響で建てられたもので、寺の門のような二階建ての大規模な門でした。でも島国である日本はほとんど外敵の脅威がないので、門自体に防御の意味合いはあまりなかったようです。

中世の武士の館には二階建ての門があったらしく、絵巻物に描かれています。門の上に防御用の端板(はたいた)をめぐらせた簡易な物見台を載せたもので、これが近世城郭で大活躍する櫓門の起源とみられています。

そして、近世城郭が普及していった安土桃山時代から城門は急速に発展し、複数の形式の門が誕生しました。