[冠木門]
タテ・タテ・ヨコの基本3本の柱を立てただけのものなので現存例はありませんが、仕切の門としてよく使われたようです。現在は山城や関所跡などで復元したものがよく見られますね。

建築様式による分類は上の通りですが、城門は建っている場所や役割によって名称が異なります。例えば、城の正面、つまり大手口に設けられた門は「大手門(追手門)」、裏口である搦手口の門は「搦手門」、船着場など海・川に面した門の場合は「水手門」となるのです。姫路城のように多数の門を構えている場合は、「いの門」「ろの門」といった具合に、門に数字や文字を順に振っていくこともあります。また、「筋金門」「鉄門」「銅門」などの名称は、門扉や柱に金属板が貼られていることからついたもの。城門を見る時は、門の名称まで注目してみると新たな発見があるかもしれません。

軍事施設である城の虎口を守った城門たち。次に城を訪ねる時は、今まで以上に熱〜い視線を送ってあげて下さい!

お城情報WEBメディア「城びと」
2020年9月初出の記事を再編・再掲載