ところが、幕府の国替やら改易やらのお達し一つで、領地替えはけっこう頻繁に行われていました。現代のように法で定められた土地の所有権がなかったため、一国一城の主といえど、「いやいや、この国はそれがしのものでござる!」と幕府に楯つくことなどできず、心血を注いだ城普請の途中でも、渾身の政策で領地を豊かにしようとがんばっている最中でも、黙って引っ越さなければなりませんでした。ということは城の所有者は、城主のようでじつはそうではなく、幕府だったことになります。
<歴史のギモン>お城って誰のものだったの?
ところが、幕府の国替やら改易やらのお達し一つで、領地替えはけっこう頻繁に行われていました。現代のように法で定められた土地の所有権がなかったため、一国一城の主といえど、「いやいや、この国はそれがしのものでござる!」と幕府に楯つくことなどできず、心血を注いだ城普請の途中でも、渾身の政策で領地を豊かにしようとがんばっている最中でも、黙って引っ越さなければなりませんでした。ということは城の所有者は、城主のようでじつはそうではなく、幕府だったことになります。