温泉宿でもらえたり、日帰り入浴施設で売られていたりする「温泉タオル」。デザインにこだわったものも多く、近頃では収集しているマニアも増えているのだとか。温泉巡りのついでに集めていたら、いつの間にかどっぷり沼にハマってしまった筆者が、源泉、いや厳選した10点をご紹介。みなさんの「温泉タオル集め旅」の参考になれば幸いです!

「温泉タオル」収集がテレビ番組にも!


SNSやブログに自分の「温泉タオル」コレクションを上げている人を最近チラホラ見かける。テレビ東京系で半年に1回くらいやっている「温泉タオル集め旅」という番組も好評みたいだし(オアシズ大久保さん&たんぽぽ川村さんのセミヌードシーンが満載!)、じわじわと「温泉タオル」収集が流行っているような今日このごろ。

温泉タオルは基本的に、施設名だけが書かれたシンプルなものが多いのだが(これはこれで渋くて良い)、よくよく見ていると秀逸なデザインの物に出合えることも少なくない。逆にわざわざ買って無地だったというパターンも…(券売機スタイルの施設だと、あえて柄の有無を確認せずに買ってみるおみくじ方式)。

そんなこんなも含めて、現地に行かないと手に入れられないことでもコレクター魂をくすぐられ、気がつけば置き場所に困るくらい集めてしまった筆者が、個人的に気に入っているデザインの温泉タオルをご紹介します。


日本最北端の温泉施設


稚内健康増進センター 稚内温泉童夢(北海道)


北海道稚内市にある市営の日帰り温泉「童夢」は、日本最北端の温泉施設と言われている。こちらで販売されているタオルには「日本最北端の湯」という文字とともに、北海道が温泉に浸かって湯気が出ているイラストが描かれており、全体的になんともユルいデザイン(いい意味で)。

さらに現地では、日本最北端の温泉に入ったという「入湯証明書」も販売されており、「稚内市ちゃっかりしてんな!」と思いながら、もちろんこれも買いました。

ちなみに、最南端の温泉と言われている宮古島のシギラ黄金温泉は、レンタルタオルだけで販売タオルはありません。たぶん。



島内の温泉施設共通の伝統柄


八丈島 樫立温泉「ふれあいの湯」ほか(東京都)


東京都心より南方約300kmに浮かぶ八丈島。島内には7か所の公共温泉施設があり(一部休業中)、有料の施設では共通のタオルが販売されている。全面色柄の温泉タオルは珍しいが、こちらは日本三大紬である「黄八丈」をイメージしたデザイン。しかも右下のローマ字部分をよく見ると、温泉マークを「HI」と加工していて芸が細かい。

八丈島の温泉はそれぞれ個性が強く景色もいいので、行かれた際にはぜひハシゴして堪能いただきたい。



日本を代表する芸術家の筆


野沢温泉(長野県)


長野県の野沢温泉は歴史の古い温泉地で、13か所ある外湯(共同浴場)が有名。この野沢温泉のタオルは「芸術は爆発だ!」でおなじみ(若い人は知らないか…)岡本太郎氏の筆によるもの。野沢温泉村の名誉村民だった岡本氏が書かれた「湯」の文字は野沢温泉の至る所で目にすることができる。

この3色タオルはお土産物屋さんで購入可能だが、「集印めぐり」というスタンプラリーで10個以上の印を集めるともらえる、別デザインの「湯」タオルもあり。


謎のオリジナルキャラクター


スパハウスろっかぽっか(青森県)


温泉タオルにはオリジナルキャラクターが描かれた物も多いが、ここの「ろっかぽっか」というキャラはカラフルな謎の生き物で、なんとも言えない癒し味があって心を奪われる。タオル以外にも文房具など様々なグッズも売られていて、おまけにろっかぽっかの歌もある。もしかしてアニメ化でも狙っているのか…?

この施設があるのは青森県下北半島の根元あたり、原子燃料サイクル施設をはじめとしたエネルギー関連施設が多いことで知られる六ヶ所村。露天風呂に浸かりながら、国のエネルギー政策に思いを馳せるのもまた一興。


ご当地名産の食材を大胆にデザイン


たら竹崎温泉夜灯見荘(佐賀県)


佐賀県の太良町は竹崎カニというワタリガニが名産。有明海の干潟で豊富なエサを食べて育った竹崎カニは味がとっても濃厚で、夏場はオス、冬場はメスが美味しいと言われている。

そんな竹崎カニが食べられる温泉宿として人気の夜灯見荘(やとみそう)。こちらのタオルはインパクト抜群の竹崎カニ柄! 茹でたての竹崎カニをそのまま貼り付けたかのような深紅のカニがど真ん中に燦然と輝いている。

このタオルを見るたびに、竹崎カニの美味しさが蘇り、また太良へカニを食べに行きたくなってしまうのである(あれ以来行ってないけど)。



お土産物屋さんも見逃せない


川湯温泉 おみやげ長井(北海道)


道東を代表する温泉地で、温泉街中が硫黄の香りに包まれており、五寸釘が1週間ほどで溶けてしまうという強酸性の温泉が「効く」と評判の川湯温泉(北海道)。

こちらのタオルは、温泉街にあるお土産物屋さんでゲットした激シブのデッドストック。笛を吹くアイヌ女性のイラストが全面に描かれていて鮮やかなデザインだが、よく見ると端っこが黄色く変色しており、店頭に置かれてからかなりの年月が経過していると思われる(国定公園の名称も今は変わっている)。だが、それがまた味があって良いのだ。


平和に感謝したくなる温泉マーク


三沢空港温泉(青森県)


日本で唯一、航空自衛隊・米空軍・民間航空会社の三者が使用する飛行場としても知られる三沢空港。その正面ゲートを出てすぐにある三沢空港温泉(青森県)のタオルは、戦闘機F-16?の飛行機雲が温泉マークになっているという各方面マニアには堪らないデザイン。温泉マークを活用したデザインの温泉タオルは数あれど、個人的にはこれが一番秀逸だと思う。(電話番号は間違えたらしい 笑)

我々がのんびり温泉に浸かっていられるのは、平和を守ってくれている人たちがいるからなんだよなぁ…と感謝しつつ、今日もありがたく入浴させていただこう。


鉄道×温泉好きの聖地の「ゆ」


ほっとゆだ(岩手県)


温泉が併設されている駅は全国にいくつかあるが、その中でも特に人気なのがJR北上線ほっとゆだ駅(岩手県)。浴室内に鉄道用の信号機が設置されており、列車の発車時間が近づくと青→黄→赤と色が変わって、乗り遅れないよう教えてくれるというユニークな温泉。

こちらのタオルは鮮やかな水色で「ゆ」と書かれた直球ど真ん中なもの(ちなみに、駅舎の正面にも大きな「ゆ」の暖簾がかかっている)。右側に添えられた手書き風の「ほっとゆだ」がアクセントとしていい味を出している。鉄道と温泉が好きな人なら是非とも一度は行ってもらいたい温泉だ。


お殿様のおチンチン


ほったらかし温泉(山梨県)


標高約700mの露天風呂から甲府盆地や富士山の絶景が見られることで有名なほったらかし温泉(山梨県)。日の出前から営業しているので、温泉に浸かりながら日の出を見るために早朝から来る人も多い。

人気施設なので、こちらのタオルを持っている人は多いかもしれないが、実は普通のタオルとバスタオルではデザインが異なる。バスタオルの方には文章だけではなく、扇子を持ったお殿様と子供が全裸で踊っているユルいイラストも描かれている。これは是非2点セットで揃えたい。ちなみに、このデザインは創業された方の直筆だそう。



やっぱり手ぬぐいもいいよね


奥鬼怒温泉 加仁湯(栃木県)


温泉タオルがない代わりに手ぬぐいを販売している施設もたまに見かける。入浴時の実用性ではタオルに軍配が上がるが、デザイン的には手ぬぐいの方がこだわっている物が多い印象だ。

加仁湯の手ぬぐいは伝統的な藍染を思わせる青色に、白抜きのロゴが大きく入っており力強くてカッコいい。家紋のようなマークや建物の外観もデザインされているが、このような細かい描写は手ぬぐいだから可能なデザインだろう。

なお、加仁湯のある奥鬼怒温泉郷は栃木県の北西部の山中、一般車両が入れない林道の奥にあり、通行止めゲートの駐車場から宿泊者向けの送迎を利用するか、1〜2時間かけて歩いて行かないと辿り着けない。この手ぬぐいをゲットしたい人は覚悟して挑んでください。ただし泉質は最高!


この記事ではほんの一部しか紹介できなかったが、個性的なデザインの温泉タオルは全国にまだまだあるはず。サウナ施設や銭湯、長距離フェリーなど、温泉以外の入浴施設でもオリジナルデザインのタオルを販売しているケースが多いので、みなさんもお気に入りの「温泉タオル」を探してみては?

※本記事の内容は筆者が入手した際の情報をもとにしております。現在とはデザインが異なっていたり、入手できない場合もございますので、ご了承ください。

文・撮影/森田拓朗