今や空前のグミブーム。ひと昔前に比べると、コンビニの陳列スペースもどんどん広がってきた。そして9月3日はグミの日だ。日本グミ協会の名誉会長・武者慶佑さんに、グミ好きが今すぐ食べるべきオススメの商品を教えてもらった。

トレンドは“柔らか食感”


––そもそも現在のグミブームって、いつ頃から始まったのでしょうか?

僕が日本グミ協会を起ち上げたのが2013年なんですが、ちょうどその頃からグミの市場規模は右肩上がりで伸びています。また市場規模だけでなく、最近はグミの人気が「可視化」されてきた感もありますね。たとえば、女優の吉岡里帆さんがテレビとかでグミ好きを公言していて、日本グミ協会にも入会してくださったり。あと、僕が「グミを使ったコミュニケーション」という意味で「グミニケーション」という言葉を使い始めたんですが、ある時、テレビである映画の舞台挨拶が紹介されていて、そのテロップに「グミニケーション」って言葉が出てきて驚きました。芸能人の方が表立ってグミ好きをアピールするようになったことも、最近のグミブームを象徴する出来事なのかなって思います。

––グミというと比較的若い人が食べているイメージですが、今は幅広い世代に受け入れられているのでしょうか。

歴史を紐解くと、日本で最初に発売されたグミが1980年の「コーラアップ」(明治)だと言われています。その後、1988年に「果汁グミ」(明治)が発売されて、一気に人気商品になりました。

1988年というと、今から34年前ですから、30代から下の世代の人たちは、もう子供の頃からグミが身近なお菓子だったんです。それ以上の世代の人は、幼少期にグミを食べた記憶があまりないかもしれません。ただ、昔からあるタブレット型のお菓子「ヨーグレット」やアイスの「スイカバー」が最近グミになっていて、そこからグミにハマっていった人もいるんじゃないでしょうか。

––今はたくさんのグミがお店に並んでいますが、現在のトレンドのようなものはあるのでしょうか?

最近は「フカフカ系食感」が1つのトレンドです。雲のような形の「あの日夢見た雲グミ」(カンロ)とか、食べている途中でマシュマロに変化する「マロッシュ」(カンロ)とか、フワフワ食感とプルプル食感の2つを組み合わせた「ピュアラルグミ」(カバヤ食品)とか。最近は、そういった柔らかな食感のグミが売れ筋になりやすいですね。


武者さん曰く、最近はフカフカとした柔らかいグミがトレンドになっているという。写真はマシュマロのような食感が人気の「マロッシュ」(カンロ)


武者慶佑(むしゃ・けいすけ)さん。2013年に日本グミ協会を創設し会長に就任。現在は名誉会長。日本グミ協会は、9月3日の「グミの日」を盛り上げるため、メーカーの垣根を超えた共同キャンペーンや共同イベント(グミパ)を開催している。共著に『成果を上げるライブコマースの教科書』(翔泳社)


王道商品に正面から戦える味


●「三ツ星いちご スカイベリーグミ」(UHA味覚糖)


出典:日本グミ協会Twitterアカウントより


「グミ好きの方にぜひ食べていただきたい商品はいろいろありますが、1つ目は『三ツ星いちご スカイベリーグミ』(UHA味覚糖)。もともと栃木県限定で販売していた商品で、スカイベリーというのは栃木県で生まれたイチゴの品種なんです。これはもう、『自分がこれまで食べた中で一番おいしいグミ』って言ってもいいと思います。

味は本当に濃厚ないちご味。あと、フィッシュゼラチンという通常のものより融点が低いゼラチンを使用していて、口溶け感が強いのも特徴です。

パッケージのデザインも良くて、袋全体がイチゴの実をモチーフにしているんですが、上の部分が「ヘタ」になっているのもいいですし、散りばめられた「種」をよく見ると、商品名にちなんで星が入っていたり、栃木の県の形になっていたりと遊び心があります。あらゆる角度から見て、いま最強の商品です」


冷やしてもおいしいライチ味のグミ


●「コロロ ライチ」(UHA味覚糖)


出典:日本グミ協会Twitterアカウントより


「コロロは、みずみずしいグミの周りをハリのあるコラーゲンで包んでいて、プチッと弾けるような食感が特徴です。同商品はブドウ味が王道なんですけど、ライチ味も期待を裏切らない美味しさなんです。

あとこの商品、冷やして食べてもおいしいんです。普通、グミって冷凍庫に入れるとカチカチになるんですけど、この商品は柔らかいまま冷たくなるんですよ。冷たいデザートのような感覚で楽しめるというわけです。

これ、もともとはナムコのゲームセンターで、UFOキャッチャーの景品として限定で登場していたんです。こんなにおいしいのに!って何度も言っていたら、ついに今年のグミの日に向けてセブンイレブン限定で販売されることになりました。今セブンイレブンに行けば、わりとすぐに見つかると思いますよ」


ローズマリーのグミは意外なおいしさ!


●「caor ローズマリーグミ」(Herb de Ohotsk/伊谷商事)


出典:日本グミ協会Twitterアカウントより


「3つ目は北海道北見市の『caor ローズマリーグミ』(Herb de Ohotsk/伊谷商事)です。

もともと『ローズマリーをどうやってグミにするんだろう、もしかしたらエッジが効きすぎておいしくないんじゃないか』って思ってたんですが……これが超おいしいんですよ。どうしてかっていうと、別にローズマリーをベースにしているわけじゃなくて、北海道余市町産のリンゴをベースにしているんですね。そこにローズマリーのエキスを入れているんです。リンゴの甘みをローズマリーの香りで包んだようなデザート感覚のグミで、パッケージを開封した瞬間にフワッと品の良い香りが広がります。

この商品はオンラインショップで販売しているんですが、次回の発送可能日は9月下旬とあります。オンラインショップのほかにも、北見の道の駅や周りのセブンイレブンで売っているみたいです。個人的には、ご当地グミの中でもぜひ広まってほしいなと思う商品ですね」


口に入れてからが楽しいぺったんこのグミ


「ペタグーグミ グレープ味」(ノーベル製菓)


出典:日本グミ協会Twitterアカウントより


「『ペタグーグミ』は、かなり歯応えのあるハードタイプのグミ。板のような薄い形が独特です。真ん中に穴が空いているんですけど、ここがクセになるポイントなんですよね。穴を中心にして折り曲げたり、無意識のうちに穴に舌を差し込んだりして、食べながら口の中で遊んでしまうんです。

ピーチ味やコーラ味など展開されていますが、個人的には、圧倒的にグレープ味がオススメ。色も濃いですが、味もかなり濃厚で満足感があります。

生産元のノーベル製菓は、「SOURS(サワーズ)」というグミも有名ですが、メーカーって、一度売れ筋の商品ブランドが生まれてしまうと、派生的な商品展開が中心になってしまいがちで、第2のブランドを作るのはなかなか難しい。でも、ペタグーグミは、SOURSとは違う新たなブランドを確立しようとしていると感じます」


もっちり食感がクセになる白玉風グミ


●「もっちり食感 しらたまるぐみ」(ノースカラーズ)



「最後にオススメするのは、『もっちり食感 しらたまるぐみ』(ノースカラーズ)という新商品です。ノースカラーズというのは北海道のお菓子メーカーなんですけど、多分、グミを作ったのはこれが初めてなんじゃないでしょうか。つい先日、セブンイレブン限定で発売されたばかりの商品です。

僕は、グミがこれから和菓子の市場を取りにくる可能性がある、と思っているんですよ。「みたらし団子グミ」とか「生八つ橋グミ」とかもありましたし。で、この商品は白玉粉を使っていて、食感がかなり柔らかいのが特徴です。今までのゼラチンの感覚とはまた違う感じで、グミといえばグミ、お餅といえばお餅。絶妙にクセになる食感です」


文・インタビュー/小平淳一