Twitterで1万超の“いいね”を集める出版社生まれのネイルポリッシュ「秘めごとネイル」。完売状態が続くほど人気の秘密は何なのか、その理由を探った。

繊細でうっとりするようなカラーリングだけでなく、本棚に飾りたくなるような梱包や絵本の1ページような商品写真、心ときめくネーミングや1色1色に込められた思いなど……さまざまな理由から人気を集めている「秘めごとネイル」。

その開発者であり、合同会社ブルーモーメント代表の竹井夢子さんに話を聞いた。


「秘めごとネイル」に込めた思い


──「秘めごとネイル」とは、どんな商品なのかを教えてください。

「秘めごとネイル」は、出版社ブルーモーメントよりビューティーラインとして発売されているネイルポリッシュです。ネイルを塗るときに、その人自身が感じている感情や願い、コンプレックスとの向き合い方といった内面を爪に投影させるようなカラー展開がこだわりです。

──“内面を爪に投影させる”というのは、どういうことでしょうか?

従来のように「ピンクでかわいいから塗る」というのも、もちろんよいのですが、そのピンクのネイルを付けたときに「どんな自分でいたいか」を考えながら塗ってほしいんです。そうすることでネイルを目にするたびに、塗ったときの気持ちを思い出し、前向きになってくれたらなと考えています。



──出版社であるブルーモーメントでネイルポリッシュを作ろうと思ったのはなぜだったのでしょうか。

最初のきっかけは、ブルーモーメントの本と一緒に楽しめるようなクリスマスのギフトセットを考えていたときなんです。候補の1つとしてネイルポリッシュが思い浮かびました。元々コスメ好きだったからというのはもちろん「本を読む一連の体験を美しくしたい」と考えたときに、本のページをめくる指先が美しかったら素敵だなと思ったんです。

結果的にネイルポリッシュの開発をクリスマスに間に合わせることは難しかったのですが、出来上がりのあまりのかわいさに「発売しないまま終わらせたくない!」と思い、ビューティーラインBLUEMOMENTの「秘めごとネイル」として発売させることに決めました。



「秘めごとネイル」のこだわり


──コスメブランドとコラボするのではなく、自社製品として開発したとのことですが、特に苦労した点を教えてください。

1つ目は色です。より多くの人が使えて、かつときめく色を見つけるために試行錯誤しました。爪に塗ったときにも納得できる発色かを確かめるため、自分の爪に塗っては落として……を何度も繰り返して爪がボロボロになったことも大変でしたね(笑)。私自身のエゴを押し付けるのは嫌だったので友人にもヒアリングしました。

もう1つはボトルデザインです。ゼロからブランドを作る、世界観を決めるということが初めてだったので迷うことも多くありました。特に発注後のギリギリのタイミングで「やっぱり何か違う!」とボトルデザインを変えて、本当にヒヤヒヤしましたね。値段が少し高めではあるので、「このネイルを絶対に買いたい」と思ってもらえるためにも妥協したくなかったんです。最後まで一緒に作り上げてくれたデザイナーさんには本当に感謝しています。

──商品だけでなく、販売サイトの文章や写真にもこだわりを感じます。

たとえ購入していただけなかったとしても、サイトを訪れた人がときめきを感じるような文章や写真に、ということは意識しています。「本を読む一連の体験を美しく」という部分にも共通してるのですが、「秘めごとネイル」を知って、サイトを訪れて、買うか悩んで……という体験にもときめきを与えたいと思ったんです。


ブルーモーメントの公式ホームページ


人の心や体験に寄り添うコンセプト


──リリースから半年。発売を知らせるリリース記事がFashion Pressなどで取り上げられるたびに1万いいねを超え、完売状態が続くほどの人気ぶりです。「秘めごとネイル」の反響を感じることはありますか?

実は、販売当初は思ったよりも売れてなかったのですが、SNSで話題になったことで売れ始めたんです。そのときに、ブルーモーメントの本が好きで「秘めごとネイル」を買ってくださる方よりも、単純に「秘めごとネイル」を知って購入してくれる方の方が多いことに気付かされました。

逆に「秘めごとネイル」をきっかけにブルーモーメントを知ってくれた人が「本も読んでみようかな」と興味を持ってくださることが多いなと感じています。正直全く予想してなかった流れではあるのですが「『秘めごとネイル』をきっかけに、初めて本を読みました」と言ってくださる方がいたのは嬉しかったです。

──ここまで人気になった理由をどのように分析してますか。

「秘めごとネイル」のこだわりでもある“内面を爪に投影させて塗る”ということに共感する人が多いのだろうなと感じています。

本を読むときはもちろん、スマートフォンやパソコンを触っているときなど、日々生活していて無意識的に目に入るネイルに内面を投影している人が多いようで。そういった人たちの「今日は気合を入れて頑張りたいから赤でいこう」というような思いと情緒性を入れたコンセプトがリンクして人気に繋がっているのかなと思います。

──商品と同封されているリーフレット「秘めごとネイルの楽しみ方」にも、そういったコンセプトを感じます。リーフレットに込めた思いを教えてください

リーフレットに関しては、購入してくださった方からも反響を多くいただいております。

私の中では、本もネイルも処方箋のような存在なんです。自分の中にある感情に合わせて読む本を選んだりしていたので、ネイルもそういう風に心に潤いを補給するような使い方をして欲しいなと思って、『「秘めごとネイル」の楽しみ方』を一緒に入れています。「秘めごとネイル」を塗る時間は“何かをしながら”ではなく、自分と向き合い、ゆっくり考えごとをする時間にしてほしいです。



取材・文/瑞姫


ブルーモーメント起業ストーリーはこちらから(本日14時公開予定)


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