今も変わらずおキレイな萩原さん
今も変わらずおキレイな萩原さん

「スーパー戦隊ヒロイン大特集号」として7月20日に発売された『週刊プレイボーイ31・32合併号』。

最新作『魔進戦隊キラメイジャー 』の新條由芽、工藤美桜をはじめ、小宮有紗、大久保桜子、山崎真実らスーパー戦隊シリーズ出身女優のみでラインナップされたグラビアに、歴代ヒロインたちによるお宝水着グラビア満載のカラー特集「週刊プレイボーイが撮り続けた美しきスーパー戦隊ヒロインたち」など、新旧の戦隊ヒロインが勢ぞろいした永久保存版となっている。

その発売を記念して、『海賊戦隊ゴーカイジャー』でアイム・ド・ファミーユ役を演じた小池唯さんに続き、『科学戦隊ダイナマン』(1983〜1984年放送)で立花レイ役を演じた女優、萩原佐代子さんのスペシャルインタビューをお届けします。

彼女は『ダイナマン』終了後、『超新星フラッシュマン』(1986〜87年放送)で悪の幹部レー・ネフェルを熱演。ヒロインと悪役を両方演じた、スーパー戦隊シリーズのレジェンドともいえる女優だ。『ダイナマン』『フラッシュマン』の日々を振り返ってもらった。

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――萩原さんは、一部のスーパー戦隊ファンの間では「シリーズ史上No.1の美人」と言われています。相変わらずおキレイですね。

萩原 いえいえそんな(照)。でも、ありがとうございます。今はもう地球ではなく家庭を守る、ただの主婦なんですけどね。

――あははは。ダイナピンク役はどんな経緯で決まったんですか?

萩原 高校の頃、モデルをやっていてカネボウモデルの全国コンテストに出たんです。それを見て、私を覚えていてくれたプロデューサーさんが声をかけてれたんです。もう、すごくうれしくて! 

もともと私、特撮オタクだったんですよ。特に『仮面ライダー』と『キカイダー』が好きで『ウルトラセブン』と結婚することが夢でした。

――『ダイナマン』より先に『ウルトラマン80』(1980〜81年放送)に出演し、ユリアン=星涼子役を演じていましたよね。

萩原 はい。ウルトラマンとスーパー戦隊シリーズを両方できるなんて本当にうれしかったです。でも、あそこまで激しい現場だとは想像してなかったけど。

――というと?

萩原 アクションは、JAC(ジャパンアクションクラブ)の方がやってくれるものだと思っていたんです。でも撮影初日、「崖から海に飛び込め」って突然言われて。これは大変なところに来ちゃったなって思いました(笑)。

それからは宙に吊るされたり、採石場の砂利道を転がったり、毎日アザばかり作ってました。

――『ダイナマン』はアクションシーンがとりわけ激しかったことで有名です。爆破シーンも多く、シリーズ史上、一番火薬を使ったのでは?なんて話もあるくらいで。

萩原 そうなんです。当時はCGがないし、何度も爆炎の中を走り抜けました。その度に髪の毛は焦げそうになるし。文字通り命がけでしたね(笑)。

――「無理です」と言ったことは?

萩原 言えるわけないですよ。私以外のメンバーは、すでに別番組で活躍していた役者さんばかりでしたし。もう本当に一所懸命でした。毎日、洗濯機に入ってる感じ。ポーンと投げ込まれて、ワーっと回ってるうち「終わった〜」みたいな(笑)。

©︎東映
©︎東映

――ダイナピンク=立花レイは明るく活発な女性で、コミュニケーション研究の専門家。ご自身とは似ています?

萩原 いや、真逆ですね。私はどちらかといえば、おっとりしたタイプ。シャキシャキ動くのは家事くらいです(笑)。

あとどんな動物ともコミュニケーションを取れるって設定だったんですけど、私は猫が宇宙で一番怖い。近寄ることさえできませんし。でもスタッフさんはそれを面白がって、レイも猫だけは苦手って設定に書き換えてくれたんです。

――レイは途中から髪型が変わって、よりボーイッシュな雰囲気になりました。

萩原 当時、私『ダイナマン』以外にクイズ番組のアシスタントをやっていたんですけど、それもあって全く休みがなくて。髪も切りに行けないからTV局のメイクさんにお願いしたんです。でも、その方が新人でパーマを失敗して、ドングリみたいになっちゃった(笑)。

現場では怒られなかったけど、みんなにものすごく笑われました。

――そうだったんですね。レイの主役回といえば第13話『さらわれた花嫁』。花嫁ばかりが誘拐される事件が発生し、レイは花嫁に扮し敵のアジトに潜入します。レイのウエディングドレス姿が可憐でした。

萩原 可愛いらしいシーンってあまりないし、楽しかったですね。でも覚えているのは痛かったことかな。

――痛かった、ですか?

萩原 レイはフェンシングの名手って設定で、花嫁たちを守るためサーベルを使った長い立ち回りがあるんです。で、口にくわえてアクションをしたら、口元に怪我をしてしまって。何食わぬ顔でやりましたけどね。

――すごいプロ根性です。あと、レイの活躍で印象的なのは第20話『追え!天草の太陽』。この回ではなんと、敵の幹部・キメラとお互い水着姿になって一騎打ち。水着ってことで、週プレ的に気になってしまいます(笑)。

萩原 あの頃はすごく痩せてたんです。だから胸が全然なくてホント、お子様みたいなんですよね(笑)。一方キメラ役の麻里ちゃん(香野麻里)は黒水着を着た大人の女性って感じで、カッコよかったなぁ。

――レイは他にも海辺やプールのシーンで何度か水着になっていますね。当時の少年たちは、みんなレイに憧れたんじゃないですか。

萩原 どうでしょう(笑)。水着は全部、自前なんです。でも当時の水着って、今みたいにスタイルよく見せられるものがなくて。こんなに何十年も見続けられるなら、せめてガムテープで胸を寄せてから着ればよかったなとか思っちゃいます(笑)。

――『ダイナマン』終了後、萩原さんは『超新星フラッシュマン』(1986〜87年放送)で、悪の幹部レー・ネフェルを演じています。これはどんな経緯で?

萩原 番組側から誘われました。前作の『電撃戦隊チェンジマン』(1985〜86年放送)で黒田福美さんが演じる女王アハメスって敵役がものすごくカッコよくて、自分もやりたくなりました。

――演じたネフェルは右半身が豹、左半身が鎧。髪はシルバーで、じつにカッコよく、またセクシーでした。

萩原 自分でも気に入っていましたよ。でも、あの衣装はひとつしかなかったんです。当時ファブリーズみたいな消臭剤はないでしょ。清潔に着ることを常に心掛けていましたね。

――悪役だし、アクションシーンは、ダイナマンの時とはまた別の苦労があったんじゃないですか?

萩原 いや、幹部なんでアクションは部下がメインでやってくれました。ダイナマンの頃に比べると天国ですよ。あと、ネフェルの時はウィッグなどをつけず、素顔で演技するのも楽しかったです。

――狙撃手や学生に扮するなど、悪事を仕掛ける謎の美女として劇中に登場しましたよね。

萩原 衣装からサングラスなどの小物まで結構、自前のものが多くて。好きな格好をさせてもらいました。

でも撮影当日、アクションシーンで蹴りを要求されたりすると、本物の下着が映りそうで困ったりもしたけど(笑)。

――『ダイナマン』終了からもう36年経ちますけど、ネットを観ていると今も当時のことを熱く語るファンって多いですよね。

萩原 ありがたいです。昨年はイベントで上海とブラジルに呼ばれて行ったんですけど、「こんなに!?」って思うほど大勢の方が集まってくれました。

しかも「当時は貧乏で辛かったけど、あなたの番組を見て、道を踏み外さずにすみました」みたいなことをおっしゃっる方がいたり。感激して、生きててよかったとさえ思いましたよ。

――スーパー戦隊シリーズが、時代や国境を越えてここまで支持されるのはどうしてだと思いますか?

萩原 子供にもわかるくらい明快なんだけど、ディテールがちゃんとしているからじゃないですかね。敵役側の事情を描いたり、ただの勧善懲悪じゃないんです。だから観ているいろんな方たちが感情移入できるんだと思います。

――『ダイナマン』でも敵組織の内紛が描かれてましたよね。ヒロインと敵の幹部、両方演じた萩原さんならではの言葉が染みます。イベント以外でもたまに当時を思い出しますか?

萩原 もちろんですよ。『ダイナマン』も『フラッシュマン』も、やはり自分が生きた証であり、宝物ですからね。どんな辛いことがあっても、あの辛い撮影を乗り切ったんだから絶対大丈夫と思うこともありますし。

――『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013〜14年放送)にゲスト出演されていましたが、ファンとしてはまた出てほしいです。

萩原 その時は、メンバーのお母さん役だったんですけど、次があるならまた敵役をやってみたいです。スーパー戦隊の現場は熱気があって本当に楽しいですよね。でも「怪我しない程度で」ってお願いしたいですけど(笑)。

■萩原佐代子(はぎわら・さよこ)
1980年『カネボウレディ'80キャンペーンガール』として芸能界デビュー。『ウルトラマン80』他のTV作品を経て、1983年『科学戦隊ダイナマン』の立花レイ役に抜擢される。その後、『超新星フラッシュマン』他に出演し、一旦芸能活動を引退するが、21世紀より活動再開。映画『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』『獣電戦隊キョウリュウジャー』にも出演した。

取材・文/大野智己 撮影/五十嵐和博