実在の新幹線が変形するロボットアニメ『新幹線変形ロボ  シンカリオンZ』の"『エヴァンゲリオン』シリーズコラボ"が決定。9月17日(金)夜7時25分よりテレビ東京系6局ネットで放送される。2018年から放送された前シリーズでもアニメと映画でエヴァとコラボしており、これで2年ぶり3度目だ。

今作では、2015年から18年まで走行していた「新幹線 500 TYPE EVA」と、昨年運行していた名古屋鉄道の「2000系ミュースカイ エヴァンゲリオン特別仕様」も登場。『シンカリオン』ファンも『エヴァンゲリオン』ファンも喜ぶ内容になっている。前作では"神回"として話題を呼んだ異色のコラボだが、今回の見どころは? 碇(いかり)シンジ役を務める声優の緒方恵美が明かす。

――『シンカリオン』と『エヴァ』の最初のコラボは3年前でしたが、その当時の印象は?

緒方 コラボを伺ったときは「まじか!」って思いましたね。我らのようなシビアなキャラクターが、低年齢層向けアニメに出させていただいて大丈夫なのか、と思ったのは当時覚えています(笑)。

――『エヴァ』自体は、子供には理解しづらい部分もある世界観ですよね。

緒方 (『エヴァ』の場合は)監督の別作品のように、ゴジラに突っ込んでいくように、新幹線を爆弾に使っちゃってもおかしくないですからね(笑)。参加してみたら比較的平和な世界線だったので、良かったなと思いました(笑)。


――実際、3回目のオファーはもう驚くことはなかったですか?

緒方 「『新幹線 500 TYPE EVA』が運行終了してだいぶ経っているのに、良いのだろうか」とは思いました。「新幹線 500 TYPE EVA」は一度、乗ったこともあるんですが、新幹線がエヴァンゲリオンのカラーリングで塗られているのはすごいなと思いました。

――しかも今回はエヴァラッピングされた「ミュースカイ」も登場し、他の武器と合体して「ロンギヌスの槍」ではなく、「ブンキヌスの槍」になります。

緒方 そうなんですよ。最初にその名前を台本で見て、ギャグだなと思って、笑いながらい言えば良いのかなとかいろんなこと考えて(笑)。実際のアフレコでもちょっと恥ずかしかったですね。シンジとしては。

――確かに台本の文字だけだと、雰囲気がわかりにくいですね。

緒方 最初のコラボでもそうなんですけど、戦闘シーンは特にそうですね。例えば『エヴァンゲリオン』本編だと「この重量で攻撃がくるのでこういう反応を」とか、「この辺で殴られるから反応してほしい」とか、リアルに反応するためにいろんな細やかな設定があるんです。そんなシビアな戦闘を表現しても、『シンカリオン』の世界観には合わないですから(笑)。

――碇シンジを演じる上で意識していることはありますか?

緒方 最初のときに監督から言われたのもあって、『エヴァ』のシンジよりはしっかりしたお兄さんな感じにしています。私自身も、『エヴァ』とはもっと違うパラレルワールドみたいな感じです。同じ人物という感じでは捉えずにシンジを演じていますね。


――具体的に一番の違いは?

緒方 なんでしょう......大きく違うのは、『エヴァ』本編ではおそらく、一度も技の名前を叫ぶことはなかったんです。声優なのでもちろん技の名前を言うことに抵抗はないのですが、ただ碇シンジでどういう風に言えばいいんだろうって、正直思いました。先ほども言いましたが、今回もシンジとしては、ちょっと恥ずかしかった(笑)。

――最後に、『エヴァ』ファンに向けて今作の魅力を教えてください。

緒方 今回は『エヴァンゲリオン』側からすると、一番の活躍というか目立っているのが意外な人物になると思うので、ご期待ください。

それから『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の舞台挨拶で、庵野(秀明)さんが言っていたんですが、「エヴァンゲリオンはロボットアニメ」の括りなのだと! ジャンル的にはそうなのかもしれません。でも今までロボットアニメだと思わずにずっとやっていた作品だったんですけど。

今回の『シンカリオン』とのコラボでは、『エヴァ』がよりロボットらしい感じになっていて、前回のコラボよりさらに強いロボットになっているので、まさにロボットアニメ!(笑) ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

取材・文/鯨井隆正