カラータイマーの位置、胸部と額に施された宇宙柄、左右非対称といったかつてないデザインも注目のウルトラマンデッカー
カラータイマーの位置、胸部と額に施された宇宙柄、左右非対称といったかつてないデザインも注目のウルトラマンデッカー

ウルトラシリーズ最新作『ウルトラマンデッカー』が放送中! 放送開始25周年を迎える『ウルトラマンダイナ』のエッセンスを取り入れ、斬新なデザインが印象的な新時代のウルトラマン像を描く。

その主人公・アスミ カナタ役に抜擢されたのが、23歳の俳優・松本大輝。ウルトラマンに憧れ、チャンスをつかんだ彼の素顔に迫る!

■まさか自分が出演できるなんて......

――オーディションにはどのような気持ちで臨みましたか?

松本 周りから、「24、25歳で特撮ヒーローの主演になった人はあまりいない」という話を聞いていたので、僕の年齢(当時22歳)ではもしかしたら最後のチャンスかな、という気持ちで臨みました。

――それは緊張しそうですね。

松本 それが、普段のオーディションはすごく緊張するタイプなのですが、不思議とウルトラマンのオーディションは緊張しなかったんです。普段の自分はニコニコしていたほうが魅力的だと思っていたので、なるべく素の笑顔で臨むことを意識しました。

――そして大抜擢(ばってき)!

松本 もちろんめちゃくちゃうれしかったです。ウルトラマンシリーズは保育園のときに『ウルトラマンコスモス』をよく見ていたので、そのシリーズにまさか自分が出演できるなんて......。いまいち実感が湧かなかったです。

クランクイン後、しばらくして変身シーンを撮ったときに「俺、変身してんじゃん!」とテンションが上がって、自覚が湧いてきました。

――カナタはどんな人物?

松本 すごく明るくて真っすぐな青年です。そして、思い立ったらすぐ行動するタイプ。だからほかの人のことをあまり考えずに突っ走って周りを巻き込んでしまうこともあるかもしれない。後先考えずに行動して友達を巻き込んでしまうことは僕もよくあるので、その意味では僕とカナタは似ています。

――オーディションで素を出して良かったですね!

松本 (監督の)武居(正能)(たけすえ・まさよし)さんからも、素の笑顔がカナタにピッタリだったと言っていただきました。

――役作りで参考にした作品や俳優さんはいますか?

松本 監督からは「ウルトラマンは子供がたくさん見る作品だから、リアクションはもっとわかりやすく」と言われることが多かったので、リアクションが大きいとされる韓国映画やハリウッド映画はたくさん見ました。特に僕はMARVEL映画が好きなので『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はけっこう参考にしたかもしれないです。

――作品の見どころは?

松本 やっぱりウルトラマンデッカーのデザイン。すごく攻めていますよね。まずカラータイマーが胸の真ん中ではなくやや左についているのがポイント。胸の宇宙柄や左右非対称のプロテクターもほかのウルトラマンに見られなかったデザインですし、非常に目立つので僕はすごく気に入ってます。

――新時代のウルトラマンという感じ!

松本 そして通常の特撮作品と同じで一話一話、監督が替わっていて、それぞれの監督がほかの監督に負けないように、われ先にと新しい演出を試しているので、面白い映像表現がたくさん見られると思います。

例えば、辻本(貴則)監督のFPS(一人称視点の3Dアクションゲーム)演出は、実際、僕がGoProを身につけて撮影しましたし、僕たち演者もどんな映像に仕上がるのか毎回ワクワクしています。

■スポーツトレーナーを目指していたが......

――そもそも、なぜ俳優に?

松本 正直、高校生くらいまでは自分が芸能活動をするなんて夢にも思っていませんでした。中学から始めたバスケットボールに青春を燃やしていましたし、何より僕は人見知りで目立つのが苦手でしたから。高校卒業後はスポーツに関わる仕事がしたいと思ってスポーツトレーナーの専門学校に進みました。

――それがウルトラマンに。

松本 専門学生時代に姉が「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に勝手に応募していて、それがきっかけです。勝ち進むうちに俳優をやってみたい気持ちが芽生えたのですが、最終選考で審査員の藤田ニコルさんに自分の考えたシチュエーションで告白するという寸劇をやることになり。

演技なんて初めてですし、大勢の方に見られているし、人前が苦手な僕にとっては地獄のような時間でした(笑)。

俳優としての持ち味を聞かれると、「チャレンジ精神があることと、心臓の強さです。NGを出しても引きずりません!」(松本)
俳優としての持ち味を聞かれると、「チャレンジ精神があることと、心臓の強さです。NGを出しても引きずりません!」(松本)

――しかし、見事にグランプリ受賞、芸能活動をスタート。

松本 グランプリをいただいて、その春に北海道から上京しました。

――スポーツトレーナーへの未練はなかった?

松本 俳優をやると決めたので未練はなかったです。俳優として成功する自信はそんなになかったですが、さっき言ったように思い立ったらすぐ行動するタイプでしたから。

――まさにカナタ。初めての東京暮らしは戸惑いそう。

松本 まず湿度の高さに驚きました(笑)。地下鉄に乗ってもジメジメしていて「逃げ場ないじゃん!」と思った記憶があります。

――人の多さではなく湿度(笑)。上京当初の生活は?

松本 演技レッスンを重ねて、たまにオーディションを受ける毎日です。なかなか仕事は決まらないし、東京へ来て間もなくコロナ禍になり友達もできないし、湿度は高いし(笑)。イヤになることもありましたが、心が折れることはありませんでした。やっぱり遠くで応援してくれる家族や友達の期待に応えたい気持ちが強かった。

――目標とする俳優さんは?

松本 同じ北海道出身の大泉洋さんです。タイプは違いますが、大泉さんはコミカルからシリアスまでいろんな役をこなせる方。僕も大泉さんのように幅広い演技ができる俳優さんになりたいです。

――「北海道=大泉洋」というイメージを覆したい?

松本 それはさすがに恐れ多いです(笑)。でも北海道の俳優というくくりで、いつか共演できたらうれしいです。

――では最後にあらためて『ウルトラマンデッカー』を楽しみにしてる読者にメッセージを。

松本 これからウルトラマンと怪獣の戦いなど迫力のあるシーンがどんどん増えていきますが、そのなかにある青春群像劇や深い人間ドラマも見どころです。

『シン・ウルトラマン』の大ヒットで、今年はシリーズが再注目されていると思うので、『ウルトラマンデッカー』を機に、過去のウルトラマン作品を掘り下げたくなるような、そんなすてきな作品にしたいです。

●松本大輝(まつもと・ひろき)
1999年3月29日生まれ、北海道出身。2018年「第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞。2019年に俳優デビュー。特技はバスケットボールで、専門学生時代には同部に所属して全国大会に出場。身長182㎝。血液型O

■『ウルトラマンデッカー』
突如飛来した謎の宇宙浮遊物体「スフィア」と7年ぶりに出現した怪獣に襲撃される地球。この危機にウルトラマンデッカーに目覚めた青年、アスミ カナタとその仲間たちが立ち向かう。『ウルトラマンダイナ』(97年放送開始)のエッセンスを引き継ぐ、近未来青春群像ヒーロー作品。テレビ東京系、毎週土曜9:00〜
カラータイマーの位置、胸部と額に施された宇宙柄、左右非対称といったかつてないデザインも注目のウルトラマンデッカー
カラータイマーの位置、胸部と額に施された宇宙柄、左右非対称といったかつてないデザインも注目のウルトラマンデッカー

★『ウルトラマンデッカー』監督・武居正能インタビュー「正義や愛、友情や絆をウルトラマンならストレートに描けるんです」

取材・文/武松佑季 撮影/五十嵐和博 ©円谷プロ ©ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京