都道府県同士でライバル関係にあるという話題は盛り上がる。例えば千葉県と埼玉県、島根県と鳥取県などがあげられるが、3県にわたって競い合っているライバル関係もある。それが、北関東の群馬県、栃木県、茨城県だ。

「都道府県別魅力度ランキング(2018年、ブランド総合研究所)」では、群馬県42位、栃木県44位、茨城県47位と順位は低調だが、各々の際立つ個性と魅力は無視できないものがある。

『群馬・栃木・茨城 くらべてみたら? 「北関東三県」の不思議と謎』(風来堂編集、実業之日本社刊)は、この北関東三県をさまざまなジャンルから比較し、ランキングでは計れない魅力と底力を紹介した一冊だ。

■北関東三県の代理戦争!?家電量販店の覇権争い「YKK戦争」

北関東三県のすごいところはたくさんある。
例えば「家電量販店」。国道沿いの家電量販店が増えたのは1990年代だが、それは「ヤマダ電機」「コジマ」「ケーズデンキ」の3社間で起きた覇権争いがきっかけだったという。

実はこの3社、すべて北関東で産声を上げている。しかもそれぞれ本社はそれぞれ異なる県。ヤマダ電機は群馬県高崎市、コジマは栃木県宇都宮市、ケーズデンキは茨城県水戸市と言った具合である。
3社の頭文字から「YKK戦争」と呼ばれる覇権争いが勃発し、隣県のライバルに負けないと競い合った。それが現在の家電量販店の増加につながったという。

なぜ北関東で家電量販店が急成長できたのか。
本書によれば、北関東という地域性が影響しているという。

首都圏と公共交通網がそれほど整備されていないことから、移動は基本自動車となる。そこに目をつけ、広大な駐車場がついている店舗を郊外に出店しはじめた。これが、郊外型家電量販店の始まりだという。

では、このYKK戦争はどのような展開を辿り、今はどのような状態なのか。その流れはぜひ本書を読んで確認をしてほしい。

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家電量販店だけでなく、歴史やスポーツ、グルメ、政治など、さまざまなジャンルから三県を比較することで、新たな発見もあるだろう。本書を読んで、この三県に出掛けてみるのも楽しいかもしれない。

(新刊JP編集部)