アイドルグループ・ZOCのメンバーである香椎かてぃさんが、初めてのスタイルブック『新あいどる聖書』(扶桑社刊)を刊行した。

ファッションをはじめ、メイク、コスメ、髪型、ピアス、生い立ちなど、嘘偽りない自分の姿をさらけ出した一冊は、アマゾンで6月10日時点で299件のレビューがつき、その9割以上が最高評価と圧倒的な支持を得ている。

新刊JPは今、最も注目を集めるアイドル・香椎かてぃさんにインタビューを行い、この本の撮影エピソードを皮切りに、自身の生き方や考え方についてお話をうかがった。彼女はどんな言葉を紡ぐのか。

聞き手・構成:金井元貴(新刊JP編集部)

■2月の極寒撮影。タンクトップでの表紙は「寒かった」

――『新あいどる聖書』を最初に読んだときの印象は?

香椎かてぃ(以下、かてぃ):うーん…懐かしいと思いました。自分、わりと長生きしているんだなと。

――まだ21歳なのに。

かてぃ:はい。でも、長生きしてんなと。

――スタイルブックということで、メインコンテンツの一つがファッションです。撮影時の印象深いエピソードはありますか?

かてぃ:撮影中、食べていたお菓子があって。自分で持ってきた醤油せんべいみたいなお菓子がすごく美味しかったです。

あとは2月頭くらいから撮影が始まったんですけど、表紙の撮影のとき、めちゃくちゃ寒くて! 私、オールシーズンでタンクトップだったりするんで、大丈夫だろうと思ってなめていたら、すごく寒かった(笑)。

――この表紙、真冬と分かると一気に寒さを感じますね。ファッションのコンセプトやテーマはどのように決めたんですか? すごく多様な感じがしますが。

かてぃ:私を好きな子って、ジャンルが広いんです。だから、いろいろなジャンルにあった服をそれぞれ私が着て、参考にしてみてねと提案している感じにしました。それに、私の顔も中性的というか、男性にも女性にも見える顔なので、男女関係なく参考になればいいなと思っています。ファッションは自分の好きなことですし、すごく気持ちが入っていますね。

■香椎かてぃが影響を受けたアイドル

――本は書いた人間の人柄を写し出すものだと思います。自分の半生を語っている『新あいどる聖書』を通した自分の姿って、かてぃさんの目にはどう写りましたか?

かてぃ:適当に生きてきたなとは思いました(笑)。

高校を留年して、退学したあたりで、「人は働いてお金を稼ぐ」ということを知ったんですよ。社会に出なきゃいけないって。
それまでは、社会になんて出るものじゃないと思っていたんですよね。それに私は、アイドルになることしか考えていなかったから、アイドルになるまでどう生きていくかがノープラン過ぎて。今思うと、おそろしいです(笑)。

――当時のことを振り返ってそう思って。

かてぃ:よく生きてこられたな、自分と。

――アイドルを目指して突っ走ってこられて、挫折を経験しつつ、ミスiDを経てZOCへというストーリーは印象的です。本当に2010年代のアイドルカルチャーの中を生きてこられたんですね。

かてぃ:そうですね。最初はももいろクローバーZで、私立恵比寿中学、乃木坂46も好きでした。ちょうど世代なんですよね。

――今はZOCのメンバーとして活動をされていますが、かてぃさんのスタイルっていわゆる一般的なイメージのアイドル像ではないですよね。アイドルになられて、アイドルってどういう存在だと思いますか?

かてぃ:なんでしょう。例えばももクロは「尊い」っていうだけではまとめられない存在で、歌って踊っているときも、ずっと笑っているアイドルだったんですよね。ももクロが笑っているだけでファンは楽しくて、その笑顔が私たちを引っ張ってくれている感じがしたんですよ。

――かてぃさん自身もファンを引っ張るアイドルです。特に裏表がないですし、本音をちゃんと伝えていてそういう姿に魅かれる子も多いのではないでしょうか。

かてぃ:そうですね。嘘はバレるものですから。

――名言ですね。『新あいどる聖書』の中には、ZOCのメンバーやかてぃさんの日常生活の世話をする「かてぃプロジェクト」の面々が、かてぃさんのことを語っていらっしゃいます。こうした機会ってなかなかないと思いますが、読んでみていかがですか?

かてぃ:(戦慄)かなののメッセージは結構きました(笑)。普段、「お前は汚い」みたいなことを言ってくるのに、こんなこと言えるんだと思いましたね。あとは、あまり人に興味がなさそうな西井(万理那)が長文のメッセージをくれていて、こんな感情を持っているんだなと驚きました。

――逆にメンバーの新しい一面を見られた、という。

かてぃ:そうです。かてぃプロジェクトでも、マネージャーのゆりのさんが私のことを好きになってくれたきっかけを知ることができたりして。

(後編に続く)