青空と柴犬

 柴犬の気持ちを五・七・五のリズムにのせて詠んだ「ホンネ特盛 犬川柳」(辰巳出版)が発売中です。くすっと笑ったり、うなずいたり、思わずポンとひざを打つような句が、まさにてんこ盛り状態。担当編集者に作成秘話や見どころを聞きました。

(末尾に写真特集があります)

犬の日常をのびのび表現

 同書は、日本犬専門マガジン『Shi-Ba【シーバ】』(辰巳出版)での取材写真に合わせて、編集部が詠んだ川柳を中心に構成されています。川柳は、同じ五・七・五のリズムで詠む俳句とは違い、季語を意識しないでもよい定型詩。犬の日常がのびのび表現されています。

 内容は、「human's eyes」(人の気持ち)と「shiba's eyes」(犬の気持ち)に章を分けた80句。書店やSNSで写真と川柳を募集した「みんなの犬川柳」50句。さらに、柴犬の漫画が人気の作家、石原雄さんとイラストレーターの村田なつかさんの絵に川柳を合わせた「イラストDE川柳」が6句(計136句)とバラエティー豊か。写真を眺めながら、創作心も刺激されそうです。

 同書について、担当編集者にお話を聞きました。

神社の柴犬

”集中“するため人の気持ちと犬の気持ちを分けた 

 ――「犬川柳」は、十数冊出ている人気定番ですが、今回の本では、“人の気持ち”と“犬の気持ち”がはっきり分かれていますね。

「『犬川柳』は、『この犬、何か言っていそう……』『こんなこと考えているんだろうな』という妄想が始まりです。本来、犬目線=犬の気持ちが基本ですが、可愛い顔や変顔をしている愛犬、寝ていたり全力で走っている愛犬を見て、飼い主さんたちも日々思うところがある。そのため“人の気持ち”も川柳で詠んできました。

 そして、これまではごちゃ混ぜになっていたそれぞれの気持ちを、すっと集中して読んでいただけるように章分けしました。もちろん、どちら目線の川柳かは読めばすぐわかるのですが(笑)いつもの『犬川柳』より親近感を感じていただけたらうれしいです」

柴犬

 ――いろいろな表情やしぐさの犬が登場します。写真は何枚くらいから選んだのですか?

「『犬川柳』は日本犬専門誌『Shi-Ba【シーバ】』で取材協力いただいた、読者犬たちの写真を掲載しています。数を数えたことはありませんが1年分(定期誌6冊分)、およそ5万枚の写真を見ていると思います。数字にするとすごい数なので、『大変だな』と思うかもしれませんが、実はこれが『楽しい』作業でしかないんです! どれも捨てがたい写真なので、編集中の辛い作業をあえてあげるとすれば“載せられない写真もあること”でしょうか」

柴犬のページ

 ――五・七・五のリズムにまとめる犬川柳は、技術や才能が必要でしょうか?

「本書の(メインの)川柳は編集部の数名で考えています。ただ、“考える”と言うと語弊があるかもしれません。正直、あまり深く考えていません(笑)。というのも、川柳は妄想100%(!?)の犬の気持ちなので、写真を見ると自然と浮かんできてしまうんです。これは才能というより、ただの犬バカなのだと思っています(笑)」

家族で盛り上がり、沈んだ空気を吹き飛ばして

 ――犬好きな方は、川柳にハマるかもしれませんね。読者の方々へのメッセージをお願いします。

「『犬川柳』は犬の気持ちの妄想、とお話しましたが、飼い主さんもやはり、愛犬へのアテレコがお上手ですよね! 性格やよくする行動、その他たくさん愛犬のことを理解していますから、『絶対言う!』、『さらにこんなことも考えてるよね』など、ご家族で盛り上がることもあるのではないでしょうか。この1冊も、そういった家族のだんらんなどでお楽しみいただけるとうれしいです」

「また、この川柳は『うちの子も言うよね』とか『うちの子は言わないけど友達犬の〇〇ちゃんは言いそう』など、お友達とも共有できたら楽しいと思います。ぜひたくさん笑って、沈んでしまっている世の中の空気を吹き飛ばしたいですね」

「ホンネ特盛 犬川柳」
著者:Shi-Ba編集部
出版社:辰巳出版
定価:1100 円+税
A5判/114ページ 
(書影をクリックすると、アマゾンに飛びます)

◆猫の心を詠んだ「

ホンネ特盛 猫川柳
」も発売中