猫にとって、「来客」は嫌なもの? 嬉しいもの? どちらでしょうか。我が家には、来客ウェルカムな猫と、来客が大嫌いな猫、どちらもいます。猫の数だけ、来客時の反応は違うのかもしれません。

来客時に隠れる猫、暴れる猫

 20年ほど前、まだ猫と暮らしていなかった頃、猫のいる友人の家に遊びに行ったことがありました。猫ちゃんかわいいだろうなぁ……とワクワクでいっぱいでしたが、友人の家の猫ちゃんは、触らせてくれるどころか一切姿を見せず、招待客3名に気配すら感じさせることはありませんでした。

 私が「猫ちゃんは?」と友人に聞くと、「いつも誰か来ると隠れちゃうから」と。人見知りの猫ちゃんだったことを残念に思いながらも、子どもの頃に行った友人宅の家の猫のことを思い出しました。

これから、「あんず」(右)が「モモ」にケンカをふっかけます
これから、「あんず」(右)が「モモ」にケンカをふっかけます

 その猫は、来客時に隠れるのではなく、「ギャー」とか鳴きながら部屋中を走り回って大暴れしていたのです。それ以降、しばらく猫が苦手になった私でしたが、今思えば、子どもだった私たちのことが嫌だったのでしょう。うるさかったとか、過去に子どもに嫌なことをされたとか。

 いずれにせよ、猫にとって来客は、大きなインパクトを与えるものなのだと、猫と暮らす前から何となく知ることができました。

来客が嬉しい、猫の「あんず」

 我が家には、来客時に姿はもちろん気配も消すキジトラ猫の「モモ」と、来客があると大喜びのサビ猫「あんず」がいます。

 我が家は来客が少ないので、モモにとっては嬉しく、あんずにとっては寂しい家庭かもしれません。あんずは、たまにエアコンの掃除の方や、火災報知器の検査をする業者の方々が来ると、ここぞとばかりにすり寄っていきます。

来客が好きなあんずは「猫めしや」の体制で甘えることも
来客が好きなあんずは「猫めしや」の体制で甘えることも

 コロナが落ち着いていた時期に、私の母と姉と姪っ子の3人が我が家に遊びに来ました。

 モモは母だけがまめに来ていた頃は姿を見せていましたが、母も久しぶりだった上、さすがに3人も同時に来たこともあり、ずっと気配を消して過ごしておりました。

 一方、あんずは「うひょー3人も来たから、存分になでてもらうぞ!」とばかりに、3人が部屋に腰をおろすやいなや、「にゃお〜ん」と目いっぱい可愛い声を出して、ウキウキで近寄ってきました。

 姪っ子「や〜ん。猫って、こんなにかわいい声なの!?」

 実家でも猫を飼っていますが、実家の猫Kちゃんは、見た目は愛らしい猫である一方、鳴き声は「ビャ〜〜」というダミ声なので、姪っ子はあんずのような愛らしい声を出す猫の存在を知らなかったんです。

 声をほめられたことが分かったのか、あんずはより一層かわいい声で鳴いていました。

「にゃぁ〜〜ん……ヒャァ〜ン……」

 なんて、自己アピールが上手い猫なんだろう!!飼い主ながらビックリです。

甘え顔をするあんず
甘え顔をするあんず

 姪っ子も姉も母も、「かわいい!かわいい!!」と、あんずをなでまわします。あんずは「いくらでもなでて!もっとちょうだい!!」とばかりに、ゴロゴロと喉を鳴らして至福の表情。実家の猫は、ある程度なでてもらうとどこかへ行ってしまうので、あんずの反応が嬉しい母たちは、あんずの毛が大量に抜けるほど(?)ナデナデしていました。

「かわいがってもらえてよかったね」とあんずに声をかけると、「まーね」とでも言っているかのように、満足げ。普段は、私と夫しかなでてあげられないので(娘はサッとしかなでさせてもらえない)、あんずが満足してくれてよかった。

甘え癖がついた? 久々の“ふみふみ”

 一方、来客が嫌いなモモにとってはストレスでしかなかったでしょうから、申し訳ない気持ちもありました。モモがリビングに出てきたのは、夕方みんなが帰り、1時間ほどしてから。ごめんね、モモ…。

安らかな顔で寝るモモ
安らかな顔で寝るモモ

 そして、夜になって娘は就寝し、リビングには私と猫たちだけになりました。

 今日はあれだけかわいがってもらったから、あんずも満足してよく寝るだろう…そんな風に思っていると…。

「にゃぁ、にゃぁ!」

 あんずが、パソコンに向かう私の周りをウロウロし、“膝にのせてアピール”を始めました。

「はい、どうぞ」

 あんずが乗りやすいように体制を変えると、「にゃぁ〜ん」と喜びの雄たけびを上げ、私の太ももに乗り、前足でせっせと“ふみふみ”を始めました。

ひざに乗るあんず。“ふみふみ”する所はブレて撮れず
ひざに乗るあんず。“ふみふみ”する所はブレて撮れず

 かつては毎日のようにやっていた、甘えの行動“ふみふみ”。子どもが産まれてからはしなくなり、子どもが育ってくると、またするようになっていました。それでも、たまにしか“ふみふみ”していなかったのに、存分になでてもらった日の夜にしてくるなんて。「甘え癖」がついたのか、それとも来客であんずなりに気を使ったのか……?

 いや、あんずに限っては気を使うことはないと思うので、きっと甘えたい気持ちがムクムクと大きくなり、夜まで続いていたのだろうと思います。

 あんずは喉をゴロゴロ鳴らしながら、5分くらい存分に“ふみふみ”をすると、何か満足したように歩き出し、寝床へ向かい、ぐっすり寝てしまいました。

 子どもが赤ちゃんの頃、あんずに甘えるのを我慢させていた時期もあったでしょう。これからは、存分に甘えて欲しいものです。

(次回は8月18日公開予定です)

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猫って自由! 夏に冬用ベッドで熟睡、飼い主の足をザリザリペロペロ