日本最大級のWebマンガサービス「ニコニコ漫画」と、本とコミックの情報誌『ダ・ヴィンチ』が共催する「次にくるマンガ大賞 2019」。6月21日に発表されたそのWebマンガ部門50作品のなかに、最近韓国で何かと話題になるWebマンガがノミネートされた。

それは『女神降臨』という作品。日本ではLINEマンガで読むことができる。

なぜそのマンガが韓国で話題になっているかというと、マンガそのものというよりも、作者への関心が高い。

今年3月、連載1周年を記念して作者であるヤオンイ(Yaongyi)が素顔を公開したのだが、あまりに作中のキャラと似ている美人で、「美しすぎる漫画家」として注目されるようになったのだ。

「子供の頃から絵を描くのが好きで、漫画家の夢を育ててきた」という彼女は、デビュー前にフィッティングモデルを経験しており、その経験が『女神降臨』の役に立っているという。

『女神降臨』が「次にくるマンガ大賞 2019」にノミネートされているだけに、今後さらなる人気に拍車がかかる可能性も高い。

Webマンガの可能性が広がる

とはいえ、韓国のWebマンガの影響が日本でも見られる現象は、今ではそう珍しいことではないかもしれない。

例えば、映画『神と共に』だ。

すでに第一章が日本で公開され、6月28日からは続編の『神と共に 第二章:因と縁』が公開されるのだが、その原作は韓国のWebマンガだ。

漫画の日本リメイク版も作られており、『神と一緒に』というタイトルで、原作のストーリーラインはそのままに作画やキャラクターデザインが日本作家によって変更され、日本の読者にも親しみやすいタッチで少年誌『ヤングガンガン』で2011年から2014年まで連載された。

また2016年にフジテレビから放送されたドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』は、韓国ドラマ『未生(ミセン)』のリメイクだが、その原作は韓国Webマンガ『未生(ミセン)』だ。Hey!Say!JUMPの中島裕翔が主演したこともあり、記憶している人もいるかもしれない。

Webマンガを原作にする理由、韓国の場合

そんな例を見ればわかる通り、韓国では現在、Webマンガ原作の映画やドラマが次々と作られている。「Webマンガからドラマや映画へ」という流れは主流といっても過言ではない。

ある韓国のドラマ制作会社関係者は、こんなことを話していた。

「読者の反響を得た人気Webマンガ実写化は、迅速に良い成果を上げられる。しっかりした内容で効率よく制作できるので、とても魅力的な素材だ」

その流れは今後、日本でも起こる雰囲気がある。7月10日から日本テレビで放送される『偽装不倫』は、東村アキコの同名Webマンガが原作になっている。

「Webマンガからドラマや映画へ」という流れが、日韓共通で起きている点は興味深いところだろう。

いずれにしても、無限の可能性を秘めるWebマンガだけに、「次にくるマンガ大賞 2019」のWebマンガ部門で、どんな作品が評価されるのか注目してみたい。

(文=慎 武宏)