タケ・クボ(久保建英)が最後にラ・リーガの試合のピッチに立ってから1か月半が経った。時は9月22日、相手はレンタル元のレアル・マドリー。先発出場したタケは、前半に膝を負傷し、ハーフタイムでの交代を余儀なくされた。

 タケは加入後、開幕節のベティス戦で後半途中に投入され再デビューを果たすと、以降は5試合連続スタメンで出場。攻撃を牽引する活躍を見せ、中心選手への階段を駆け上がっていた矢先でのアクシデントだった。

 当然、タケの離脱による影響は色濃く出ている。数字からもその事実は見て取れる。タケが出場した6試合の成績が2勝2分け2敗。18中8の勝点を獲得しているのに対し、負傷以降の6試合は1勝3分け2敗、18中6とペースは落ちている。

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 システムに目を向けると、ルイス・ガルシア・プラサ監督は4−2−3−1を継続して採用。その中で攻撃の鍵を握るのが、左右両サイドハーフとメディアプンタ(トップ下)の2列目だ。つまりタケが務めていたポジションだが、彼に代わってここ数試合、攻撃のタクトを振るっているのが韓国代表MFイ・ガンインだ。

 出場停止で欠場した11節のセビージャ戦を除き、イ・ガンインは6節以降、全試合にスタメンで出場。くしくもその始まりがマドリー戦で、前半25分に挙げたゴールが格好のアピール弾(試合はマジョルカが1−6で敗北)となり、タケ離脱の大きな恩恵を受ける格好になっている。

 タケとはまたタイプは異なるものの、このレフティも積極的な仕掛けが持ち味だ。ドリブルやパスを織り交ぜた強気のプレーで、攻撃に勢いをもたらしている。

 もっとも、アマト・エンディアイエ、アントニオ・サンチェス、ラーゴ・ジュニオールといった選手もタケの離脱後、チャンスを与えられているが、いずれもレギュラーに相応しい実力を示すには至っていない。イ・ガンインやダニ・ロドリゲスにかかる負担が大きくなっているのが現状で、タケ不在のダメージはやはり大きい。
 もちろんその影響は、ピッチ内に留まらない。あれほどクラブ公式のSNSに登場していたのが、負傷後は一転して、姿を消してしまったのはその一例だ。あまりにも長く“沈黙”が続いたため、周囲に膝にメスを入れたという噂が飛び交い、ルイス・ガルシア監督が記者会見で火消しに走らなければならないほどだった。

 幸いすでに自分の足で歩けるようになり、ジムや練習場でトレーニングしている様子が公開され、タケ自身も、「一歩ずつ進んでいる。状態はいい」と順調な回復ぶりを明かしている。

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 こうしてピッチ内外で様々な影響を及ぼしているタケの離脱だが、一つ変わっていないことがあるとすればキックオフ時間だろう。タケとイ・ガンインの加入で、アジアのプライムタイムに合わせた試合が今シーズン、頻発しており、前節のカディス戦も、現地時間15時のキックオフだった。

 もっともこの措置も、タケがピッチに立ってこそ意味を成すものだ。ファン、チームメイト、監督・コーチ・スタッフ、クラブ幹部、そして我われメディア関係者、すべての人間が一日も早い回復を願っている。

文●エレナ・ガルシア(ディアリオ・デ・マジョルカ紙マジョルカ番)
翻訳●下村正幸

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