ラ・リーガ第18節のグラナダ戦でタケ・クボ(久保建英)がラ・リーガで怪我から復帰後初のスタメン、今シーズン初のフル出場を果たした。後半アディショナルタイムの2ゴールで1−4と結果的に大差での敗戦となったものの、前半、タケはチーム随一のパフォーマンスを披露。コンディションが上向いていることを実証し、今後への希望を抱かせた。

 試合の見どころとなったのは、ファンの間で待望論が高まっているタケとイ・ガンインのスタメン共演だ。タケが膝を負傷した第6節のレアル・マドリー戦以来、2度目の機会だった。もっとも、2人のパフォーマンスは明暗が分かれる結果となった。タケが前述したように攻撃を牽引する一方で、イ・ガンインはほとんどインパクトを残せないまま59分という後半の早い時間帯で退いた。

 立ち上がりからタケのプレーは冴えた。得意のドリブルから立て続けに相手MFのルイス・ミジャとマクシム・ゴナロンのイエローカードを誘発。極めつけは、24分の得点の起点となった50メートル超のサイドチェンジだ。

 理想的な形でボールを受けたハウメ・コスタの折り返しをダニ・ロドリゲスが中央で合わせるというまさに絵に描いたような3人のコンビネーションからの崩しによるゴールだった。

【動画】同点ゴールの起点に!現地メディアが激賞した久保のサイドチェンジパス


 この試合でルイス・ガルシア監督は大きな賭けに出た。前述のタケとイ・ガンインに加え、ダニ・ロドリゲスを2列目で同時起用する攻撃的な布陣だ。3人ともボールテクニック、突破力、縦への推進力に長け、相互に補完し合える関係を築くことができれば、大幅な攻撃力の向上が見込める。ただその一方でそれだけ攻撃に比重を置くということは守備力の低下を招くリスクもはらんでいた。

 ポジションは右からタケ、ダニ・ロドリゲス、イ・ガンインという並びだった。しかし結果的には懸念されていた通り、守備力の弱さを露呈することになった。とりわけ大きな綻びとなったのがイ・ガンインの背後のスペースで、グラナダの選手に繰り返し狙われた状況を見かねたルイス・ガルシア監督は試合途中にダニ・ロドリゲスとイ・ガンインのポジションを入れ替えて修正を図った。

 一方、攻撃面ではタケが右サイドで持ち前のスピードに乗ったドリブルやイマジネーションを発揮。前半の45分間、マジョルカの攻撃を牽引していたのは間違いなく彼だった。

 しかし後半に入ると、勢いを失うチームに引きずられるようにパフォーマンスが低下。81分には左足でゴールを狙ったが、力のないシュートは相手GKルイス・マクシミアーノに難なくキャッチされた。後半、チャンスらしいチャンスはこのシーンくらいで、試合から消えてしまうことも少なくなく、完全に尻すぼみに終わる結果となった。

 2021年最後の試合を終えて、選手たちは現在クリスマンス休暇を過ごしている。再始動は27日、年明け最初の試合は、1月2日のホームでのバルセロナ戦だ。タケにとっては下部組織時代に所属した古巣である。

文●エレナ・ガルシア(ディアリオ・デ・マジョルカ紙マジョルカ番)
翻訳●下村正幸

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