今年も残りわずかとなったタイミングで、改めて2021年シーズンを振り返る企画。今回、取り上げるのはガンバ大阪。番記者ならではの視点で、思い出深いトピックBEST5をセレクトしてもらった。
取材・文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)

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【5位】ニュースター候補山見の決勝弾!

 24節の清水戦、82分、その左足から放たれたシュートは日本代表GK権田の手をかすめて、ポストを叩いてネットに突き刺さった。来季加入が内定して「特別指定選手」登録された山見大登が“プロデビュー戦”で決勝弾。得点はこの1つだけだが、残留を決めた11月7日・大分戦でも逆転につながるPKをゲットするなど絶大なインパクトを残した。来年は二桁得点宜しくです!

【4位】心打たれた柏戦。アカデミー出身選手が躍動し連敗ストップ

 9月26日・柏戦。リーグ4連敗で迎えた正念場。残留を争うライバルとの1戦は、2つの“初”が生まれた。ひとつは開始3分に挙げた宇佐美貴史のFK弾。本人も試合後に口にしていたが、プロ入り後初の直接FK弾だった。キックの上手さには定評がある至宝の意外な記録にビックリしたのを覚えている。そして、もうひとつは、26分の菅沼駿哉の豪快ヘッド。アカデミー育ちのDFはプロ13年目にしてG大阪トップチームでのJ1初得点となった。磐田時代の13年以来8年ぶりのJ1弾に「喜び方が分かりませんでした」と照れ笑い。クラブ愛の強いアカデミー出身選手が躍動して連敗をストップさせた1戦は、心打たれるものがあった。
 
【3位】エンブレム変更。浸透するためにも強豪であってほしい

 10月2日、J創設時から使用してきたエンブレムとロゴを来季から変更することを決めた。新デザインは炎、ハート、ゴールの三要素を『G』で造形。セリエAユベントスのようなシンプルなデザインだが、サッカーフィールドに留まらない日々の生活でもG大阪を多くの人に感じてもらう意味が込められている。個人的には格好良いと思うし、浸透するためにもクラブには強豪であってほしい。
 
【2位】2週間の活動停止、計6試合が延期…

 3月3日、名古屋戦当日。名古屋駅に降り立った直後に一本の電話が鳴った。「ガンバにコロナ陽性者が出た。試合開催可否は検討中」。結果は選手4人とスタッフ1人に陽性判定で試合開催は中止。その後も陽性者の人数は増え、10日に2週間の活動停止を決定した。計6試合が延期となり、沖縄キャンプで作り上げた戦術やフィジカルコンディションはゼロに戻った。リーグ再開後は得点力不足に悩まされ続けた。コロナウイルスに罹患してしまったのは誰も責めることはできず、あらためて厄介なウイルスだと肌で感じた。
 
【1位】“レジェンド”であり“恩人”の宮本恒靖監督解任

「監督には二通りしかない。クビになった監督と、これからクビになる監督だ」。サッカー界の格言とも言える名言を口にしたのは、リーズやイングランド代表暫定監督などを努めたハワード・ウィルキンソン氏だった。結果が出なければ、すぐ“解任”の2文字にさらされるサッカー界。それはクラブの“レジェンド”でも“恩人”でも例に漏れない。

 5月12日・広島戦で敗れ、同14日に緊急解任。残留争いをしていた18年夏に“火中の栗”を拾う形で指揮官に就任し、20年には2位に躍進させた。だが今季はシーズン序盤から勝ち切れず。日本代表では主将を務めてリーダーシップを発揮し、また甘いマスクでクラブの人気度を高めた宮本恒靖監督との別れは寂しく、衝撃的だった。そして後を引き継いだのは、またも“レジェンド”で強化アカデミー部長を務めていた松波正信氏。1度目の指揮官就任だった12年時は果たせなかった残留を果たし、片野坂氏に引き継いだ。

取材・文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)

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