今年も残すところ1週間を切った。本稿では、2021年のサッカー界における名場面を『サッカーダイジェストWeb』のヒット記事で振り返る。今回は、東京五輪のフランス戦後、酒井宏樹が対戦したマルセイユ時代の同僚フローラン・トバンについて語った記事を再掲する。

記事初掲載:2021年7月29日

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 7月28日、森保ジャパンはグループステージの第3戦としてフランスと対戦し、4-0で快勝。3連勝で決勝トーナメント(ベスト8)進出を決めた(フランスはグループステージ敗退)。

 2連勝で迎えた日本は、もし敗れたとしても2点差以上をつけられなければ、決勝トーナメントに進める有利な状況で試合に臨む。すると、27分に久保建英のゴールで先制し、34分には右SBの酒井宏樹が味方のシュートをGKが弾いたところを詰めて追加点。後半に入ると70分に三好康児がチーム3点目を奪い、退場者を出した相手を尻目に後半アディショナルタイムには前田大然がトドメの4点目を決めて、快勝を収めた。

 DFながら貴重な2点目を奪ったオーバーエイジの酒井は、「一丸となって戦うことができ、結果には満足しています。キーパーが弾くと信じていましたし、走り込んで、良いところにボールが来たので落ち着いて決められました」と喜んだ。
 
 一方で、酒井は試合後に感動的な場面を迎えていたことも明かす。

「本当に親友との別れなので、最後も喋っている時も、普段は泣かないのですが、すごく泣きそうで……」

 その親友とはフランスのマルセイユ時代に共闘したフロリアン・トバンである。トバンは今年5月のレギュラーシーズン終了後に、8年所属したマルセイユからメキシコのティグレスに移籍。同じく酒井も浦和へ移籍し、Jリーグ復帰を決めていた。

 それでも「まさかフロリアンも(フランス代表の)オーバーエイジに選ばれて」と運命的な再会を五輪のピッチで果たし(先発した酒井は55分に交代、トバンはフル出場)、酒井は右SB、トバンは右ウイングを務めただけに、マッチアップする機会は限られたが、試合後にふたりはハグし、話し込む場面が見られた。

「ただの5年間の同僚ではなかったので、彼がいなければ、5年間もプレーできなかったですし、何回ありがとうと言っても足りないと思います。ただ想いは伝わったと思います。経営が苦しい時からの関係なので、僕らでチームを良くしていった自負はありました」

 フランス戦で酒井はイエローカードを提示され、累積警告によってニュージーランドとの準々決勝には出場停止となる。それでもフランスとの一戦は決して忘れられないゲームになったはずだ。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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