セリエAの残留争いが激しさを増すなか、サレルニターナの大躍進が注目を集めている。

 2021-22シーズンのほとんどの順位が最下位ながら、33節のサンプドリア戦(2-1)、19節順延分のウディネーゼ戦(1-0)、34節のフィオレンティーナ戦(2-1)、アタランタ戦(1-1)の4試合を3勝1分けで乗り切って18位に浮上。そして5月5日に行なわれた20節順延分のヴェネツィア戦に勝利(2-1)して17位となり、ついに降格圏を脱出したのだ。

 今シーズン、サレルニターナは23年ぶりにセリエAに昇格。しかし補強は出遅れた。ラツィオのクラウディオ・ロティート会長の二重オーナー問題が解決してリーグ登録が完了したのが7月上旬で、そこからフランク・リベリらフリーエージェントやレンタルで頭数を揃えるものの、「寄せ集め集団」の感は否めなかった。

 実際、チームを昇格に導いたファブリツィオ・カストーリ監督が8節後に解任(1勝1分け6敗)。後任のステーファノ・コラントゥオーノ監督も25節後に首を切られており(2勝3分け10敗)、チームは最下位の20位が定位置となっていた。

 転機となったのが、12月31日に決定した新オーナーの就任だ。オーナーに就いた実業家のダニーロ・イエルボリーノは、20-21シーズンにトリノをA残留に導いたダビデ・ニコーラを新監督に招聘。さらにスポーツ・ディレクターにはラツィオやローマ、インテルなどで辣腕を振るったヴァルテル・サバティーニを迎え、冬の移籍マーケットでチームの大半を入れ替える大型補強を敢行した。

 冬の新戦力のFWシモーネ・ヴェルディ、MFエデルソン、MFイバン・ラドバノビッチ、DFフェデリコ・ファシオ、GKルイジ・セペらが新たな軸となり、FWフェデリコ・ボナッツォーリら既存戦力の奮起もあって、好成績を残せるようになったのだ。
 
 2-1で勝利し、降格圏を脱したヴェネツィア戦のハイライトがセリエAのYouTube公式チャンネルにアップされると、世界中のサッカーファンから書き込みが相次いだ。

「感動的な試合、そして素晴らしい雰囲気だ。フランスから」
「おめでとう!ミランファンからのリスペクト。A残留に値する」
「素晴らしいパフォーマンスだ」
「降格圏からの脱出がうれしい」
「なんという奇跡」
「とんでもない(降格圏からの)脱出劇を目撃している」
「これこそ、私たちがサッカーを愛する理由だ」
「情熱的にプレーする姿はクレイジーだ。彼らの残留を願う」
「ナポリファンとして、サレルニターナには残留してもらい、南イタリアのサッカーの発展に貢献してもらいたい。あの熱いダービーが好き」
「スコットランド人のバーリ(セリエC)・ファンだが、南イタリアのチームには頑張ってもらいたい」
「ダビデ・ニコーラ監督が好き。セリエAとトリノをいつも見ているブラジル人より」
「世界のサッカーファンが、ここ数試合の君たちの勝利を見ている。アメリカから」
「必死に戦う姿勢が大好き。応援している」
「サレルニターナのファンクラブに入会する」

 現在のセリエAでもっとも勢いに乗っていると言っても過言ではないサレルニターナ。36節は同じく残留を争うカリアリと戦い、37節はエンポリと、最終節はウディネーゼと対戦する。この勢いのまま、奇跡の残留を果たせるのか注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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