[ACLラウンド16プレビュー]神戸対横浜/8月18日/埼玉スタジアム2002/20時KO

 ACLラウンド16を前に、神戸は必ずしも最高の状態とは言えない。代表ウィーク明けのJ1第23節・柏戦に敗れ、ルヴァンカップも含めるとここから公式戦4連敗。一時はリーグで最下位に後退した。

 今夏に加入したモンテネグロ代表のステファン・ムゴシャや元日本代表の小林祐希らもまだチームにフィットしたとは言い切れず。さらにキャプテンのアンドレス・イニエスタも直近の公式戦2試合を欠場している状況だ。

 それでも直近の25節・札幌戦に勝利した神戸はJ2自動降格圏からの脱出に成功。新加入の飯野七聖とマテウス・トゥーレルのコンディションが上がってきていることを考えると、この大一番に向けて何とか照準を合わせることができたと言える。

 ACLでの過去の戦績は神戸が横浜よりも上回っている。神戸は2020年大会にACL初出場を果たし、ベスト4進出という好成績を収めた。その大会ではグループステージを首位突破し、ラウンド16で元ブラジル代表のオスカルを擁する中国の上海海港に勝利。準々決勝では横浜を破って勝ち上がってきた韓国の水原三星と対戦し、延長PK戦にもつれる激闘を制した。

 そして準決勝では優勝した韓国の蔚山現代を延長戦まで追い込んでいる。ラウンド16でのイニエスタの負傷がなければ、アジア制覇を果たしていた可能性は充分にあった。一方、横浜は2020年大会のベスト16が最高。ACLでは神戸のほうが結果を残している。

 今回のACLでも神戸はグループステージを首位で通過している。しかも、イニエスタ不在の中で2勝2分の無敗と、チームとしてのポテンシャルの高さを証明している。
 
 興味深いのは、今大会では3人の監督が指揮を執る点だ。3月のACLプレーオフでは三浦淳寛元監督が指揮し、見事に本戦出場を手にしている。4月末から5月初旬のグループステージではロティーナ前監督がチームの再建に取り組みながら首位通過を決めた。そして今回のノックアウトステージは吉田孝行監督が指揮を執る。自身初のACLで新指揮官がどんな采配を見せるかが注目されるところだ。

 神戸と横浜は3月2日の10節で対戦している。その時は西村拓真の2ゴールで横浜が2−0で勝利したが、神戸も小田裕太郎や武藤嘉紀、大迫勇也らのスピードを活かした攻撃で再三にわたってチャンスを作り出した。結果的に両チーム合わせて38本のシュートが生まれる撃ち合いを横浜が制した形だが、武藤が試合序盤で負傷交代しなければ、どちらに白星が転んでいたかはわからない。それくらい僅差の勝負だった。

 おそらく今回も撃ち合いの展開が予想される。勝敗を分けるポイントは10節と同じく決定力になるだろう。その点では、直近の札幌戦で武藤が復帰し、大迫が復調するなどプラス材料は多い。

 キーマンを挙げるなら、直近の札幌戦で2ゴールを挙げた汰木康也、攻守で存在感を放った飯野という2人のサイドアタッカーだ。彼らが両サイドで主導権を握ることができれば、自ずと神戸に多くのチャンスが生まれるだろう。イニエスタが出場するかどうかに関わらず、“サイド攻略”は準々決勝進出のカギになりそうだ。

取材・文●白井邦彦(フリーライター)

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