川崎フロンターレは9月7日、履正社高(大阪)に所属するU-18日本代表MF名願斗哉(3年)の来季加入内定を発表。リリースに合わせて、大阪府豊中市の同校で内定記者会見を行なった。

 昨夏以降、関西屈指の強豪校で出場機会を掴むと、試合を決めるプレーを何度も披露。今年はU-17高校選抜や、U-18日本代表に選ばれた高校年代屈指のアタッカーが、プロへの一歩を踏み出した。

 憧れの選手にブラジル代表のFWネイマール(パリSG)を挙げるように、高いテクニックを活かしたドリブルが持ち味。個で突破できるだけでなく、川崎の向島建スカウトが「本当にストレスがないというか、とても顔が上がっている。ボールを持ちながら味方を使えて、自分でも突破できる」と評する通り、パスも得意にしている。
 
 中学時代はガンバ大阪ジュニアユースに所属。ユースへの昇格を果たせず、高校は履正社を選択した。入学当初から周囲との違いを見せる一方、「良い時もあれば、良くない時もあった」(平野直樹監督)が、学年が上がるにつれてプレーが安定し、アベレージの高いプレーができるようになった。

 川崎は昨年、獲得したMF永長鷹虎(興国高→川崎)を追いかけるなか、履正社の試合を見る機会も多く、「スピードがあり、非常にテクニックもある選手がいるなと思い、チェックをしていました」(向島スカウト)という。高校3年生になってから、高円宮杯プレミアリーグやインターハイ予選での活躍を踏まえ、正式にオファーを出した。

 今年7月には川崎への練習参加も経験。名願は「高校と違ってプレッシャーが速かったし、フィジカルの部分も、ものすごく違いがあった。パススピードや技術が全く違いました。得意なドリブルは通用する部分があったのですが、やっぱり守備の所やフィジカルの部分がまだまだ課題だと感じました」と振り返る。

 技巧派が数多くいるなかで、特に印象に残っているのは日本代表のMF脇坂泰斗。「技術が本当にしっかりしていて、自分との違いが見ただけで分かり、凄いなと思いました」と驚きを隠せなかった。
 
「(加入を決めたのは)川崎フロンターレというクラブが昔から好きだったので、そこがひとつの理由です。テレビでサッカーを見ていて、すごく心が楽しくなり、自分もそこでやりたいなと思うようなサッカーをしていました」

 そう話すクラブで、Jリーガーとしてのキャリアをスタートさせるが、名願には残された高校生活で果たさなければいけない目標が残っている。履正社を初の日本一へ導くことだ。
 
 確かな手応えを持って挑んだ今年のインターハイはベスト16で、湘南工科大附高に敗戦。名願自身もコンディション不良により、満足のいくプレーは見せられなかった。雪辱を誓う冬の選手権は、プロ入りが決まったこともあり、これまで以上に厳しい警戒網が敷かれるのは間違いない。

「マークとかも厳しくなると思うのですが、そこで違いを見せられるようになりたい。チームとしても個人としても日本一という目標があるので、必ず日本一が獲れるように頑張りたいです」

 そう意気込む名願が、プロ入り前の晴れ舞台でどんな活躍をするのか、注目だ。

取材・文●森田将義(サッカーライター)

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