「タケとシルバはイニエスタとシャビのようだ」躍動する久保建英をソシエダ番記者が激賞! アルメリア戦後、「周囲の爆笑を誘った」発言とは?【現地発】
もはや疑いの余地はない。タケ・クボ(久保建英)がレアル・ソシエダ躍進の立役者の1人であることだ。アルメリア戦でも活躍を見せ、チームの勝利に貢献。これでソシエダは勝点を32まで伸ばした。シーズンの折り返し地点まで3節を残す中、すでに昨シーズンの前半戦終了時点での数字に並んだ。
この一戦でイマノル・アルグアシル監督は、中盤がダイヤモンド型の4−4−2を採用。前節のオサスナ戦で採用した4−3−3に加え、2つのシステムを自在に使い分けることでチームの戦い方に幅をもたらしている。
タケはその2トップの右でプレー。アルメリアは寸分の隙も与えない人海戦術で立ち向かってきたが、立ち上がりから蜂のようにその急所を刺す躍動感溢れるプレーを披露。他の選手が強風の対応に苦しむ中、ボールを持つたび、脅威を与え、ひと際大きな存在感を放っていた。
14分に相手GKのフェルナンドのミスパスをカットすると、そのままドリブルでペナルティエリアに侵入し、得意の左足を振りぬいたが、シュートは惜しくも枠を外れた。26分には右サイドを突破しクロスを送り込むが、スルジャン・バビッチがカット。32分には縦に抜けてニアサイドを利き足ではない右足でぶち抜こうとしたが、フェルナンドのセーブに阻まれた。
後半、孤軍奮闘のタケのサポート役に名乗り出たのがダビド・シルバだ。開始早々に敵陣右サイド深くまで侵入し、バビッチからボールを奪いチャンスを演出した次のプレーだった。そのスローインからシルバのスルーパスに反応。再び右サイドの敵陣深くに侵入し折り返すと、混戦の中でもわずかな隙を逃さなかったシルバが右足で流し込んだ。直後に副審が旗を上げヒヤリとさせられたが、VARの介入を経て無事ゴールが認められた。
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この日のタケはライン間へ顔を出して、攻撃にリズムを作るプレーが冴え渡ったが、53分にも右サイドで起点を作るとミケル・メリーノへ丁寧にパスを供給。前を向いた状態でボールを受けたミケル・メリーノが間髪入れずにスルーパスを送ると、裏に抜け出たアレクサンダー・セルロトが豪快に突き刺した。
その後も、タケとシルバによる華麗なコンビネーションが幾度も炸裂した。小兵テクニシャン同士の息の合ったプレーは全盛期のバルセロナとスペイン代表におけるシャビとアンドレス・イニエスタを彷彿させ、後方ではセルヒオ・ブスケッツ役としてマルティン・ズビメンディが巧みに2人をサポートした。
このままソシエダが2−0で危なげなく逃げ切ったが、タケのショーは試合後も続いた。インタビューで1点目のシーンについて聞かれると、「(前の試合では)“スモーク”されたからね」とネイティブでも滅多に使わない口語表現でオサスナ戦での幻のアシストとなったプレーに触れて、周囲の爆笑を誘った。
タケは今シーズン、個人的な目標として20得点に絡むことを公言している。ピッチ内外でチュリウルディンのファンの心を鷲掴みにするタケの快進撃は年が明けて加速する一方だ。
取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸
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