元ドイツ代表のレジェンドが、怪物キリアン・エムバペの現状を憂いている。
3月8日のチャンピオンズリーグラウンド・オブ16第2レグで、エムバペが所属するパリ・サンジェルマンはバイエルンに0−2で敗戦。これにより2戦合計スコア0−3となり、パリSGは2シーズン連続でベスト16敗退を喫した(21−22シーズンはR・マドリーに敗戦)。
バイエルンのレジェンドで、ドイツ代表では主将として14年ブラジルW杯制覇に貢献したフィリップ・ラーム氏は、『レキップ』のインタビューでCLの戦いを振り返った。エムバペの才能を称賛する一方で、パリSGを離れるべきと考えているようだ。
「パリSGはチームではない。エムバペは間違いなくワールドクラスの選手としての資質を持っている。だが、その才能がチームの中で活かされていない。ミュンヘンでの第2レグでは、彼はただ足下にボールが来るのを待っているだけだった。エムバペがもしパリSGを離れたら、どのような輝かしいキャリアを築くのか想像もつかない」
ラーム氏はさらにパリSGの現状にも苦言を呈した。
「パリSGにはリオネル・メッシとエムバペという、3か月前のワールドカップ決勝で地球を揺るがした2人がいる。さらに過去10年で最高のブラジル人選手であるネイマール、マドリーの元キャプテンで、チャンピオンズリーグを4度制したセルヒオ・ラモスなど多くのスター選手を擁しているが、バイエルンとの試合ではなにも起こらなかった」
クリストフ・ガルティエ率いるパリSGの今シーズンの残された希望は、リーグ・アン制覇。現状は28節終了時点で、2位のマルセイユに7ポイント差を付け首位に立っている。しかし、3月19日にはホームでレンヌに0−2で敗れるなど、不安定な戦いも露呈している。
今シーズン開幕前には、マドリーへの移籍騒動の末に残留を決断したエムバペ。19歳で初出場したロシアW杯で優勝に貢献し、22年のカタール大会では得点王に輝いた若きスターは、リーグ・アンから飛び立つ日は来るのか。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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