「呪い」という言葉が相次いだのも不思議ではない。

 ユベントスのポール・ポグバが5月14日、セリエA第35節クレモネーゼ戦で再び負傷した。今季初のスタメン出場を果たした試合で、またもケガに見舞われている。

 マンチェスター・ユナイテッドとの契約満了を経て、今季ユベントスに復帰したポグバだが、プレシーズン中にひざの負傷で長期離脱。当初は保存治療でワールドカップ出場を目指したが、最終的に手術を余儀なくされ、シーズンの大半を棒に振った。

 2月末にようやく復帰を遂げるも、その後もたびたびフィジカルの問題に悩まされ、満足に稼働することができず。クレモネーゼ戦が今季公式戦10試合目の出場だった。これまでの9試合はいずれも終盤からの途中出場にとどまっている。

 そのポグバがクレモネーゼ戦でスタメンに名を連ねた。ユナイテッド時代の昨年4月以来、1年以上ぶりの先発出場だ。しかし、前半22分に異変が起きる。右足でクロスを入れたポグバは、痛そうな表情でタッチライン付近へ。ピッチに倒れ込むと、頭を抱え、両手で顔を覆った。

 身体を震わせ、泣いていた様子のポグバは、ユニホームで顔を覆ってピッチを後に。チームメイトやマッシミリアーノ・アッレーグリ監督が激励の言葉をかける。『Gazzetta dello Sport』紙によると、ポグバにはユベントスはもちろん、クレモネーゼのサポーターからも激励の拍手が寄せられた。

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 Gazzetta dello Sport紙は、ポグバが太ももの筋肉を負傷した様子と報道。ユナイテッドでの6シーズンで100試合を欠場したことを紹介し、「呪いは続く」と報じた。『Tuttosport』紙は、SNSでサポーターから激励の言葉が上がったと伝えている。

「死ぬほど残念」
「こんな彼を見て心が泣いている」
「胸が引き裂かれそう。なんと不運なシーズンだ」
「がんばれポール、オレたちみんながついているよ」
「クレモネーゼ相手にリスクを冒すべきではなかった」
「こんなふうに終わっちゃいけない。がんばれポール、屈するな」
「9月にまた会おう。まだ一緒に本当にたくさんのページを記していくんだと確信しているよ」
「誰かバカげた災難をもたらすヤツがいるんじゃないか。初スタメンでケガなんてあり得ない」
「ようやくまたスタメンで見ることができた喜びは、また負傷交代という絶望にしかならなかった」
「どうしようもない。彼に起きたことは今季のユーベに起きたこと。不運で呪われたシーズンの象徴」

ユベントスで黄金期の主軸を担い、フランス代表でワールドカップも制したポグバは来季、完全復活を遂げることができるのか。涙でピッチを後にした30歳のメンタルも懸念される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部 

【画像】負傷をして涙を見せるポグバ