宇佐美貴史は19歳で加入したバイエルン・ミュンヘンを皮切りに、ホッフェンハイム、アウグスブルク、デュッセルドルフでもプレーした。

 国際経験が豊富なガンバ大阪のエースは、海外と日本サッカーの違いをどう考えるのか。

「向こうは強度とスピード感が凄いですね。Jリーグは少しこう、海外に比べるとスロー。ちょろっとしかブンデス1部に出ていない僕ですら、やっぱりスピード感と強度は桁違いやなと思ったので。あとは迫力の部分。同じ競技をやっているような感覚ではないですね。試合中の疲れ方が全然違いますね。早く終われって思いましたもん」

 サポーターの熱量も桁違いで、プレーに影響が出るほどだと言う。

「選手は完全にケツを叩かれるというか。ちょっとカウンター気味になった時にサポーターが煽るから、なんならちょっと時間を作って、遅攻で攻めたいなと思っても速攻で行っちゃうみたいな。煽られて冷静な判断ができなくなるくらい。あの時の空気はもう……ドイツに関しては半端じゃないですね」

 海外では一貫してドイツでプレーしたなかで、「行ってみたかったリーグ」を尋ねると、意外にもアルゼンチンの名が飛び出した。
 
「アルゼンチンとかスペインとか。あとはセリエAもずっと好きやったんで行ってみたかったです。アルゼンチンには幼少期に行くチャンスがあって、その頃からボカ(・ジュニオルス)やリーベル(・プレート)とかを追いかけていました。(ファン・ロマン・)リケルメがめっちゃ好きなので。だからアルゼンチンかな。生活も楽しそうやし」

 アルゼンチンに強い憧れを抱いてはいるものの、スペイン語を勉強する時間まではなかったようだ。

「ドイツにいる時はドイツ語で精いっぱいでした。英語とかを勉強していたら、めっちゃ言われるんで。『英語なんていらんから、ドイツ語勉強しろ』って。通訳もいなかったですし、生活も最後のほうは全部僕1人でやっていたんで……。ある程度は全然問題なくいけましたね」

 5月6日に31歳となった宇佐美。三度の欧州挑戦、あるいはかつてブラジルへ渡った本田圭佑のように、南米参戦はあるだろうか。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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