三笘薫が所属するブライトンとニューカッスルの試合を取材するため、ロンドンのヒースロー空港に到着したのは8月31日の夜。翌日、電車でブライトンへ移動するスケジュールだったが、ちょっとしたアクシデントが発生する。ストライキで、終日運休になってしまったのだ。

 英国ではあるあるとはいえ、いきなり出鼻をくじかれた気分。急遽、高速バスを予約するが、ストライキの影響もあるのか、“いい時間帯”のものは全て満席。結局、到着翌日から早起きをし、朝の便でブライトンに行くことにした。

 ヒースロー空港のバス停で到着を待っていると、女性の一団が通り過ぎる。「どこかで見た人がいるな」と思ったら、先の女子ワールドカップでなでしこジャパンの10番を背負った長野風花だった。リバプールの女子チームが移動中だったのだ。

 満席のバスに揺られて、2時間ちょっとで目的地に到着。乗り換えもなく、「逆にバスでよかったかもしれない」と思いながら、初めてブライトンの地に足を踏み入れた。

 南部で、保養地としても知られているため、もう少し暖かい気候を予想していたが、やや肌寒い。バスの停留所から、海が見えたので行ってみることにした。

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「意外と波が激しいな」と思いながら、海岸沿いをブラブラする。このブライトンの地で活躍する三笘は、一般の人々にどれほど認知されているのだろうか。

 ふとそう思い、持参した小誌『ワールドサッカーダイジェスト9月7日号 プレミアリーグ展望&ガイド』の表紙(写真)に掲載された三笘の写真を指差し、「彼を知っていますか?」と尋ねてみた。

 街中でいきなり声を掛けるよりはハードルが低いと考え、『BRAGHTON PALECE PIER』というアミューズメントパーク(ゲームセンターやちょっとしたアトラクションがある)で話掛けてみる。

 中年の男性2人は、「知らないね。プレミアリーグの選手かい?」とサッカー自体に興味がない感じ。続いて、父親と息子の親子連れも「申し訳ない、分からないな」との返答だった。
 
 何人かにアタックし、ようやく「知っている」という中年の男性に出会う。

「もちろん、知っているよ。エキサイティングな選手だ。明日、ブライトンと(三笘の隣に写っているサンドロ・トナーリを指差して)ニューカッスルが試合をするだろ?」

「観に行きますか?」と尋ねると、「ノー。俺が好きなチームは...」といって雑誌をめくり出す。開いたのは、フルアムのページだった。

「フルアムにいたジュンイチ・イナモト(稲本潤一)は覚えていますか? 日本人選手です」と尋ねると、「オー、イナモト! グッドプレーヤー」と懐かしい名前にやや興奮気味で、握手を求められた。
 
 続いて、高校生ぐらいの4人組に声を掛ける。うち一人がサッカー好きのようで、「お前ならわかるだろ?」と仲間から指名される。

「あぁ、知ってる。トミヤス(冨安健洋)でしょ? ミトマ? あぁ、そうだミトマだ。いい選手ですよ」

 日本人選手というのは浸透しているようだ。

 結局、三笘を知っていたのは、14人中3人。意外にも“知名度”は高くなかったが、イングランドとはいえ、そもそもサッカーに関心がない人もいるだろうし、ブライトン以外から遊びに来ていた人もいたかもしれない。

 少なくとも、他のサポーターからも賛辞を受けるほど、サッカーファンからは知られているようだ。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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