[J1第33節]横浜FC 0−1 湘南/11月25日/ニッパツ三ツ沢球技場

 湘南ベルマーレは11月25日、J1第33節で横浜FCと敵地で対戦し、1−0で勝利した。

 難しい試合展開のなか、49分にコーナーキックの流れから大岩一貴が先制点を挙げると、粘り強い守備でその1点を守り切り、J1残留を決めた。

▼湘南のチーム採点「6.5」
「難しい試合になるのは予想していた」

 山口智監督や主将の大岩一貴が試合後にそう語った通り、湘南は立ち上がりから苦戦を強いられた。ボールを奪ったあとのひとつ目、ふたつ目がつながらず、すぐにロスト。自陣に押し込まれ、ブロックを敷かざるを得ない状況が続いた。

 そのなかでも、最終ラインとGKのソン・ボムグンを中心に我慢強く耐え抜き、前半を無失点で切り抜けた。セットプレーからの流れでゴールを許してもおかしくない場面もあっただけに、身体を張って泥臭く凌いだ守備陣の評価は高くなる。

 特に、3バックの関係性は見事だった。左右どちらかを突破されても、すぐに中央のキム・ミンテがボール保持者に圧をかけて遅らせ、両脇のストッパーは空いたスペースを的確にカバー。特に17分のカウンターを防いだシーンは、互いの補完性で守り切った素晴らしいプレーだった。彼らが築いた強固な守備が、今節の勝利の鍵だと言える。

 後半から本来の勢いを取り戻して1点を先行すると、再び強固なブロックを形成。86分からは5−4−1の割り切った形にシフトし、相手にスペースを与えなかった。守護神の好セーブにも救われながら、キャプテンの先制弾を守り切り、自力でのJ1残留を達成。大岩は「J1残留は最低限の目標」としながらも、「ホッとした」と頬を緩めた。
【動画】湘南をJ1残留に導いた大岩の殊勲弾
▼湘南の出場15選手&監督の採点・寸評
GK:ソン・ボムグン|採点7/代表戻りの疲れを感じさせない、抜群の安定感を発揮。47分の好セーブが勝利を呼び寄せたと言っても過言ではない。

MAN OF THE MATCH
DF:大岩一貴|採点8/49分にチームをJ1残留に導く決勝点!! 今季、長く苦しい時間を過ごした主将による殊勲弾は感動的だ。この得点で、毎シーズン続けてきた自身の連続ゴール記録(12年連続)を更新。クリーンシート達成にも寄与した。

DF:キム・ミンテ|採点7/持ち前のスピードで中央だけでなく、左右の背後までカバー。最終ラインの5枚と中盤を上手く動かし、終盤の逃げ切りに尽力した。

DF:大野和成|採点7/相手FWカプリーニに手を焼くシーンもあったが、アグレッシブな守備で決定的な仕事をさせず。空中戦もことごとく勝利した。
 
MF:岡本拓也|採点6.5/右サイドをドリブルで打開し、クロスやポケットへのパスで好機を演出。押し込まれた際には対人守備の強さを見せた。

MF:池田昌生(80分OUT)|採点7/絶妙なポジショニングでボールを引き出し、持ち前の推進力で攻撃を彩った。49分の強烈なミドルシュートは決勝ゴールの起点となった。

MF:田中聡|採点6.5/ポゼッション時はアンカーらしく中央でゲームメイク。守備時は鋭い読みとタックルで中盤の広範囲を管理したが、前半のイエローカードで最終節・FC東京戦は出場停止に。

MF:平岡大陽(80分OUT)|採点6.5/交代するまで猛烈にプレスをかけ続けた。また、執拗に背後を狙い続ける姿勢は、間違いなく相手の脅威になった。

MF:杉岡大暉|採点6.5/ブロック形成時は大野とともに強固な守備を構築。クロスやシュートで左足を振る回数は少なかったが、ビルドアップやボールキャリーは安定していた。

FW:阿部浩之(86分OUT)|採点6.5/いやらしい位置取りとさすがの技術力で相手のプレスをいなし、攻撃の起点に。J1残留の懸かった異様な熱気に包まれたゲームのなかで、ジャスチャーでチームを落ち着かせようとしたベテランらしい振る舞いも得難かった。

FW:大橋祐紀(90+8分OUT)|採点6.5/強引な縦パスやロングボールも収めてしまう屈強なフィジカルで前線のターゲット役を担った。守備での貢献度も高かったが、66分の決定機は沈めたかった。
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途中出場
MF:奥野耕平(80分IN)|採点なし/終盤に田中とダブルボランチを組み、鋭いタックルやセカンドボール回収で守備に安定感をもたらした。

MF:茨田陽生(80分IN)|採点なし/緊迫した状況での投入だったが、豊富な経験値を活かし落ち着いてプレー。素早い展開のなかでタメを作ろうとした。

FW:鈴木章斗(86分IN)|採点なし/5−4−1の右サイドハーフ的な立ち位置を取り、守備に奔走した。本来の点取り屋らしい仕事をする機会はなかったが、ロングボールをヘッドで跳ね返すなど、頼もしさを見せた。

MF:福田翔生(90+8分IN)|採点なし/馬力を活かした猛プレスで相手CBを牽制し、試合のクローズに貢献。求められた役割を理解し、実行した。

監督:山口智|採点7/難しいゲーム展開だったが、後半の修正で立て直し、勝点3を獲得。シーズン中盤戦は苦戦も、見事に立て直してチームをJ1残留に導いた。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
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