2023年11月25日、FC東京が今季のホーム最終戦で札幌に1-3と敗れた。試合内容が悪くなかったのは41分に先制するまでで、とりわけ後半の戦いぶりは酷かった。

 崩しの形すら見えず、札幌のパスワークに翻ろうされる形で51分と57分に失点。さらに後半のアディショナルタイムにもゴールを奪われ、試合後にはファン・サポーターからブーイングを浴びた。

 前半と後半の違いについて、この日ボランチの一角を担った小泉慶は次のように見解を示した。

「前半は攻撃も守備も前への意識が強くて、背後にボールを蹴って相手をひっくり返したりとか、プレスの局面もほぼマンツーマンで潰せるところは潰して。後半は引こうと思っていませんでしたが、前半のように守備がハマらず、相手をひっくり返すような攻撃もできませんでした」

 「キャンプの時は思ったよりも強度の高いチームだと思っていた」FC東京が、脆くも敗れ去る。開幕前と今で、小泉がこの首都クラブに抱くイメージは違う。

「キャンプの時は練習試合もJ1相手でも結構勝ったりしていました。で、開幕戦も2-0で勝てて波に乗れるかと思っていたら、そこまで甘くなかった。チームも個人もこれが現時点での実力。この順位(12位)にいるような選手たちの集まりではないかもしれないけど、これが現実。まあ、来年、まだ1試合ありますけど。最終戦はチーム一丸になって勝ちたいです」

 とは言うものの、意気消沈の小泉の歯切れは悪い。「これが現実」とコメントしながらも、スッキリしない表情だった。
 
 アウェーの川崎戦を0-1で落としたあと、小泉は力強く「このチームで優勝するには、いろいろな要素をどんどん変えていかないといけない」と吹っ切れたように話してくれたが、今回はその時のような覇気が感じられない。

 その後もいくつか質問したものの、やはり歯切れが悪い。そこにはチームの勝利に貢献できていないという負い目があるように映った。

「正直、自分の中ではチームの勝利に貢献できてない気持ちがある。そこは本当にチームのことを考えないといけないところもありますが、まずは個人的な部分をもっとやらないと。自分の出来が良ければチームは勝てると思うので、個人のパフォーマンスをもっと良くしないとチームのためにもならない」

 どうチームを立て直すか。小泉は「間違いなくこの順位にいちゃいけない集団」と繰り返し主張しながらも、「答がはっきりと見えればいいんですけど。これだっていう答はひとつじゃないと思いますし」と曖昧な答に終始した。

 珍しくその表情に迷いが見られた小泉。加入1年目で「チームについてどうこう言える立場じゃない」今季の反省を生かして、来季は是非とも優勝争いに加わってほしい。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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