[J1第33節]神戸2−1名古屋/11月25日/ノエビアスタジアム神戸

 ヴィッセル神戸は11月25日、J1第33節で名古屋グランパスに2−1で勝利。最終節を残し、初優勝を決めた。

 このメモリアルな一戦で、本職ではないボランチで先発し、守備を引き締めたのが酒井高徳だった。中盤で相手の攻撃を阻むと、後半途中からは右サイドバックに入り、勝利に貢献した。

 試合後、クラブの悲願達成に酒井は「気が張っていたし、負けられないという気持ちもありました。決まる寸前まで、最後まで最悪な可能性があるのも頭に入れながらプレーしていたので、笛が鳴った瞬間は、それが全部、一気に力が抜けたというか。この瞬間のために走ってきて、実になってすごく良かったです」と喜んだ。

 12分に井出遥也、14分に武藤嘉紀が得点したが、30分に失点。その後は、劣勢の場面が目立った。32歳のDFは、守り切ったチームに成長を感じたようだ。

「今シーズン、すごく良かったと思うのが、流れが悪い時間帯に、しっかり我慢できていた。もちろん、良くないとも捉えられるけど、90分間を通して守り切るのを、今シーズンはできていました。悪い時間帯、悪い流れを、うまく我慢しながら、自分たちの流れに持っていくリズムみたいなものを、チーム全体が掴めてきた気がします。

 それは今後、優勝争いをしていくために、勝ちにしないといけない試合をモノにできるか、できないかの、すごく大事なところになってくるので、この経験値はチームとして、習得しておきたいところです」
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 戴冠に向けたターニングポイントを問われると、特定の試合ではなく、終盤戦を挙げた。第27節で広島に0−2で敗れてから、C大阪戦(1−0)、横浜戦(2−0)、鹿島戦(3−1)、浦和戦(2−1)と、上位対決をことごとく制してきた。

「正直、今振り返ってみると、結構ハードな対戦相手ばかり」と笑う酒井は、「守り切ったところもあるし、最後まで攻め姿勢を忘れないのが、勝ちにつながった。1試合というより、その期間に大きくチームが成長した」と振り返った。

 チームリーダーの役割も果たしてきた。自己ベストの7得点をマークした佐々木大樹ら、若手に対して厳しく接してきたという。

「尻を叩くのが彼らには一番大事だと思っているし、自分は嫌われても良い。それが本人のためになるのなら、どんな役でもいいと思っています。ひとつだけ言えるのは、自分は間違ったことを言っていないということだけは、確信を持って言えます。

 ただ、自分ばかり言うのではなくて、相手からの歩み寄りも意識しながらやってきました。まずは、自分がプレーで見せないといけないところもあります。しっかり背中を見せて、選手たちを引っ張っていくことができたと思います」

「今シーズンは若手に助けられた試合も多かった」と感謝した24番は、「ただ、続けないと意味がないので、しっかり続けてもらえるように、また尻を叩きます」と締めくくった。

 取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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