2024年3月30日、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで開催された多摩川クラシコで、FC東京は0-3と敗れた。

 この日のFC東京は、荒木のゼロトップ、松木のトップ下という前節の福岡戦と同じスタメン、布陣(4-2-3-1システム)で臨んだ。しかし、リズミカルな攻撃を展開した福岡戦と違って、川崎戦は相手のプレスに苦戦。細かいパスで効果的に崩せず、ロングボールを蹴らされている印象もあった。

 一方、荒木と松木が並行に並び4-4-2に近い形で3ラインを敷く前半の守備陣形は悪くなく、強引なドリブルで仕掛けてくるエリソンにも複数人で対応。タイトなディフェンスでピンチの芽を摘んだ。

 34分の失点も、むしろ褒めるべきは“あそこで詰めていた”脇坂の状況判断の良さであり、FC東京が責められるべきものではおそらくないだろう。三浦にクロスを許した長友の守備が杜撰との見方もできるが、個人的には三浦の技術が光った場面で長友を責めるのは酷。ここは意見の分かれるところだが、いずれにしても、ある程度守れていても点を取らなければ勝てないのがサッカーという現実を突きつけられた前半だった。
 
 後半、前半の反省を踏まえ、FC東京がどう打開するか。そこが個人的に大きな見どころと考えいた。

 結果、後半立ち上がりのFC東京にポジティブな変化はほとんど見当たらなかった。川崎のプレスに苦しみ、ピンチになりそうな場面が複数あるなど劣勢の時間帯がしばらく続いたのだ。

 そんな状況での64分の交代は必然だ。荒木、松木、左ウイングの遠藤に代えて、昨季J1で15得点のD・オリヴェイラ、快足の小柏、技巧派のJ・シルバを投入したのである。この交代策で攻撃を活性化させる。クラモフスキー監督の狙いは明らかだった。

 しかし、この3人がほぼ機能せず、72分、前がかりになったところを川崎に狙われ、エリソンと交錯したGK波多野が退場。追い上げたい状況下で数的不利となってしまった。その後もほぼ川崎ペースで進むと、83分には痛恨の2失点目。さらに、後半のアディショナルタイムにも追加点を奪われて突き放された。

 結局、どちらのほうが球際で戦えていたかと言えば、この日は川崎である。試合の進め方、プレーの強度、交代策のいずれも川崎が一枚上手だった。

 実際、シュート数は4本対18本。期待の荒木、松木も沈黙で、完敗と言わざるを得ない結果、内容だった。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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