[SheBelieves Cup]日本女子 1-1(0PK3) ブラジル女子/4月9日/ロウアードットコム・フィールド  

 ブラジルとの3位決定戦、3-4-2-1システムで臨んだ日本は立ち上がりから相手のプレスに苦しんだ。前半、自分の間合いでボールをキープできて、攻撃の起点になれたのはボランチの長谷川のみ。前半の決定機はいずれも彼女が起点で、その技術はチームの中でやはり別格だった。

 前半の日本が流れを掴めなかった一因は、CFを担った田中の体たらくにある。最前線で全くと言って良いほど収まらず、そこからのボールロストでピンチになりかけた場面はかなりあった。田中のところでタメを作れていればチーム全体が呼吸を整えられたはずなのに、それができず苦しい試合展開になったと言えるだろう。

 確かに浜野のクロスに上手く右足で合わせた先制弾は素晴らしかったが、この日の田中に及第点は与えられない。それほどこの日の出来は悪く、後半のPK失敗を含め他のチームメイトに余計な負担をかけた責任は重いだろう。

 正直、前半を1-0のリードで終われたのが不思議なゲームだった。ブラジルの素早いプレッシング、強烈な当たりに苦戦を強いられ、後方からのビルドアップもままならない状況でどうにか耐え凌げたのはGK山下の好守もあったから。組織として守れていたかは疑問で、アメリカ戦と同じくバタタバタしていた印象だった。
 
 後半のなでしこジャパンはブラジルの運動量が減った影響で前半よりも繋げていたが、主導権を握れていたわけではない。突き放すチャンスだったPKを田中が決めきれず、その後にCKから被弾。自ら流れを放棄するような試合運びで勝利を逃した感がある。

 宮澤が79分にGKとの1対1を決めきれなかった場面もそうだが、仕留めるべきところで仕留めないと勝てる試合も勝てない。結局、PK戦でもなでしこジャパンは3人全員(清家、長野、長谷川)が失敗とショッキングな展開で“決定力不足”を露呈。4位に終わった。  

 今回のアメリカ戦、ブラジル戦から判断するかぎり、なでしこジャパンがパリ五輪でメダルを獲得するには少ないチャンスを如何にモノにするかがポイントのひとつ。この日のブラジル戦のような戦いをしていては上位進出など望めない。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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