ミランのマルコ・ファッソーネCEOは、契約延長交渉が決裂した守護神ジャンルイジ・ドンナルンマについて、再び話し合う用意があると明かした。「裏切り者」と罵倒していたサポーターは、どう考えているのだろうか。
 
 現地時間6月15日のミランとミーノ・ライオラ代理人との会談で契約延長交渉が決裂したドンナルンマ。現行契約は2018年6月までのため、早ければ今夏、遅くとも来夏の移籍が有力となり、現在はレアル・マドリー、マンチェスター・U、パリSG、ユベントスなどが新天地候補に挙がっている。
 
 年俸500万ユーロ(約6億円)という18歳にとっては破格の新契約オファーを断わって以降、ミラン・サポーターは名前とドルをもじった「Dollarumma」というハッシュタグを作り、ポーランドで開催中のU-21欧州選手権でもドンナルンマに偽ドル札を投げつけるなど、選手への怒りを隠していない。
 
 18日に「守ってくれなかった」とクラブを批判したライオラ代理人は、ドンナルンマ本人が「悲しみ」を覚えていると明かした。そのライオラ代理人が“戦犯”だと訴えるファッソーネCEOも、「今でも彼が決定に納得しているとは思っていない」と、選手自身はミラン残留を望んでいるはずだと主張した。
 
 では、ドンナルンマがミランと再び歩み寄る可能性はあるのだろうか。ライオラ代理人は「ノーはノーのまま」と厳しい展望を強調しつつ、「連絡があれば話を聞く義務がある」と扉を開けた。ファッソーネCEOは「我々には再び話し合う用意がある」と、より明確に再接近の可能性を口にしている。
 
 ミラン・サポーターの中でも、つい最近まで相思相愛だったドンナルンマに再考を期待する声が多いようだ。ただ、彼らがこぞって求めているのが、ライオラ代理人との決別だ。
 
 ミラン最大のウルトラス(熱狂的サポーター)集団である『クルヴァ・スッド』は19日、「まだやり直す可能性はあると信じている。だが、それはもはや、イメージを損ねて傷つけようと後押しする者を排除するか次第だ」という声明を発表。明確にライオラ代理人との“縁切り”を求めた。
 
 このように考えているのは、クルヴァ・スッドだけではないようだ。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は20日、イタリア中のミランのファンクラブの要人たちが、代理人変更を和解の条件に挙げていると報じた。以下、コメントを紹介する。
 
「裏切りのようなもので、和解は難しい。だが、裏切った者が悔いを見せ、自分の口で説明すれば、理解して再び迎え入れることは可能だ。基本は当然、代理人変更となる」
 
「30歳ならもう話は終わりだが、18歳なら間違いを犯す可能性もある。今は恩知らずだが、操られているのかもしれない。考えを変えるなら、我々は拍手する用意がある」
 
「最初は疑われるのが当然だ。だが、ファンの心をすぐに再びとらえるかもしれない。我々は、誰より彼が後悔していると思う。罪があるなら、ペテン師の手にかかってしまったことだ」
 
「この結果を予期していたが、我々が怒っているのは代理人のことだ。ドンナルンマが後戻りするのなら、我々は喜んで再び彼を迎え入れる」
 
「ドンナルンマの年齢なら、商売の方針ではなく、心の向くままに進むべきだ。戻ってくるなら許されるだろう。ただ、ちゃんと説明し、すぐに戻ってこなければいけない。今回は忠誠を誓ってね」
 
「我々サポーターが納得するような自分なりの見解を示し、代理人を解任するなら、我々は再び受け入れる用意がある」
 
「彼は素晴らしい守護神で、我々は喜んで再び迎え入れる。でも、戻るなら、残るために戻らなければいけない」
 
 また、U-21欧州選手権で偽札を投げつけた『ミラン・クラブ・ポーランド』の会長は、「我々は裏切られたと感じた。18歳の選手がミランのような重要なクラブをバカにするなどありえない」と怒りを露わにしたうえで、次のように述べた。
 
「ドンナルンマが直接話すべきだ。まだミランが好きだとね。彼が自分で状況を明確にすべきだ。我々には再び迎え入れる用意がある。ただここで、彼が自ら話し、ライオラを切らなければ」
 
 国内外のサポーターからの声を、自身も子供の頃からミラニスタだったドンナルンマはどのように受け止めるだろうか。