現地時間7月14日に正式発表されたユベントスDFのレオナルド・ボヌッチのミラン移籍は、イタリア・サッカー界に大きな衝撃を与える、今夏有数のサプライズとなった。一方で、一部のユベントス・サポーターはボヌッチを非難している。


 ユベントスのレジェンドであるアレッサンドロ・デル・ピエーロは、ボヌッチのミラン移籍が濃厚となった13日、「冗談かと思った」と話していた。一夜明けても、消化し切れていないようで、イタリア『スカイ・スポーツ』に「なんとまあ、という感じだ」と語り、困惑している。
 
「技術的な観点からは、この移籍は納得できない。でも、全関係者が同意し、これほど重要な決断を早急に下したということは、(マッシミリアーノ・)アッレグリ監督とのことだけじゃなく、我々が知らない何かがあるということだ。彼は多くの勝利を手にしてきた精神的なリーダーだ。ミランを祝福するよ」
 
 かつて、ユベントスからミランに移籍した経験を持つフィリッポ・インザーギ(現ヴェネツィア監督)も、やはりスカイ・スポーツのインタビューで「私も驚いた」と明かしている。
 
「ボヌッチが、ユベントスでの道のりが終わったと考えることはあり得た。でも、ミランに行くのは難しいと思っていたよ。最後は、国外を選ぶと思っていた。ミランにとっては、大きな補強だね。移籍決定の早さに驚いた? マーケットでは1日で全てのことが起きる時もあるんだ」
 
 ユベントスでボヌッチと約5年を過ごした、かつてのチームメイト、シモーネ・パドイン(現カリアリ)は、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』で「信じられない。国外に行くことはあるかもしれないと予想していたけど、ミランは絶対にないと思っていた」とコメントしている。
 
 7シーズン、ともに戦ってきたユベントスのキャプテン、ジャンルイジ・ブッフォンは、ツイッターで「チームメイトであり、旅路の仲間。一緒に道のりを歩んできた。勝者の道だ。幸運を祈る。でも、君のことは恋しくなるよ」とエールを送った。
 
 これを受けてボヌッチは、ブッフォンに「僕も同じだ。ともに分かち合った勝利、そして負けも含めて、これまで一緒に戦ってきたことに感謝している。イタリア代表で、また会おう」と返している。
 しかし、ユベントスのサポーターは、納得がいかないようだ。ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によると、SNSでは「裏切り」に怒るファンの声が飛び交っている。
 
「裏切られた気分だ。理解できない」
「あんたは1400万のサポーターを裏切った」
「お前は、お前の人々を裏切った。これまで受け取ってきた愛情に値しない」
「初めて、選手に裏切られたと感じた。ボヌッチ、まさかお前とは思わなかった」
「お前は選手以上に、サポーターだった。オレたちの仲間だった。オレたちを裏切ったんだ」
 
 ガゼッタ紙によると、チームメイトだったジョルジョ・キエッリーニの妹も、SNSで「誰もが彼の主将就任を望み、新たなバンディエラ(旗頭)になると想像していたのに……」とコメント。「勝つのは常に金という神」「言葉がない」とのハッシュタグをつけ、ボヌッチを批判した。
 
 昨冬に契約を延長したばかりだったボヌッチが、国内のライバルに移籍したことは、少なくないユベンティーノを傷つけたようだ。
 
 救いは、ユベントス専門サイト『juvenews.eu』が報じたデータだろうか。昨シーズン、ユベントスはボヌッチ不在で12試合を戦い、25得点4失点で11勝1分けという好成績を残している。ただし、そのなかの引き分けは、PK戦でミランに敗れたスーパーカップのことである……。