[Jリーグワールドチャレンジ]浦和 2-3 ドルトムント/7月15日/埼玉スタジアム

 浦和レッズの関根貴大がドルトムントを相手に特長のドリブルを生かして再三にわたってサイドを切り裂き、チャンスを作り出した。始動直後のコンディション不十分なドイツの強豪相手だったとはいえ、得るものは大きかったようだ。
 
「いつもの埼玉スタジアムとは雰囲気が異なり、ドルトムントのユニホームを着ている方もたくさんいた。その期待を裏切ってやろう、と思っていました」
 
 そう語っていた浦和の22歳のアタッカーは、浦和の突破口と言える存在になった。
 
 序盤は自陣SBに深い位置まで押し込まれたものの、コンパクトな陣形を保つ守備からボール奪取に成功。徐々に敵陣に進出する機会が増え、浦和の24番はボールを持てば積極果敢に仕掛ける。対面する元ドイツ代表DFのシュメルツァーに主導権を握り、何度かその背後のスペースを攻略。何かが起きそうな予感を漂わせ、会場のボルテージを高めた。
 
 すると、その縦に鋭利にえぐるドリブル突破からCKを獲得。24分の興梠の先制点につなげた。
 
 さらに最大の見せ場は58分に訪れた。西川のフィードから抜け出してGKヴァイデンフェラーと1対1になる――。しかしシュートを決め切れず、ビッグチャンスをフイにした。
 
 そのほかにも大胆な駒井へのサイドチェンジを繰り出すなど、走って、蹴って、浦和の攻撃を牽引。ドルトムントの4バックから3バックへの布陣変更は、少なからずこの男のアタックが関係していたに違いない。
 
「ブンデスリーガはよく観ますけど、観るのと実際にピッチでやるのとでは、全然違っていました」
 
 勝負どころの見極め、プレッシャーのかけ方、球際での意地……体感することで得るものは多かった。そして関根は改めて海外挑戦への想いを語った。

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「海外移籍は目標にしているし、その想いは持っています。改めて、強くなりました」
 
 この一戦でまずまず存在感を示した。とはいえドルトムントはまだキャンプ突入前であり、「自分のキャンプのつらさは分かっています。この短い準備期間、それに移動もあり、コンディションがきつかったはずですから」と、いわばチーム全体が"ウォームアップ段階”だと受け止めていた。
 
 下部組織から育てられてきた浦和の象徴的存在と言えるドリブラーが果たした、未知なる世界との遭遇。決してコンディション万全ではないドルトムントだったが、欧州を代表する強豪と真っ向勝負を挑んだことで、海外挑戦には何が必要で、何が不足しているのか、朧気だったものが少しハッキリと見えた夜になった。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)