トッテナムのダニエル・レビー会長が、年々高騰するプレミアリーグの移籍金に警鐘を鳴らしている。現地時間7月26日、イギリス・メディアの『BBC』が報じた。
 
 8月31日まで開いている移籍マーケットだが、今夏、すでにプレミアリーグの各クラブが市場に投じた額は、8億5000万ポンド(約1232億5000万円)に上る。これは11億6500万ポンド(約1689億2500万円)を記録した、昨夏を上回る史上最速のペースだという。
 
 今夏は、マンチェスター・ユナイテッドがロメル・ルカク(←エバートン)の獲得に7500万ポンド(約108億7500万円)を費やしたのを筆頭に、チェルシーがアルバロ・モラタ(←レアル・マドリー)に6000万ポンド(約87億円)、さらに、マンチェスター・シティがバンジャマン・メンディ(←モナコ)に5200万ポンド(約75億4000万円)と、各クラブが巨額の資金を投じて選手を補強している。
 
 レビー会長は「我々には適切にクラブを管理する義務がある」と言及し、さらに「この状態を維持することは困難だ。自分たちの収益を上回る2億ポンド(約290億円)以上を投じていれば、それはいつか自分たちに跳ね返ってくる」と、各クラブの行き過ぎた投資に苦言を呈している。
 
 トッテナムは、ここまでカイル・ウォーカーを4500万ポンド(約65億2500万円)でマンチェスター・Cに売却した一方で、新戦力を1人も加えることができていない。戦力補強を進めるライバルから遅れをとっているようにみえる。
 
 しかし、レビー会長は「我々にはアカデミーを強く信じている指揮官(マウリシオ・ポチェッティーノ)がいる。もし、違いを作れる選手を獲得できなかったとしても、アカデミーの若い選手に出場機会を与えるだろう」と、育成重視の方針を強調している。
 
 さらに、「アカデミーは重要なものだ。自分のチームで選手を育成すれば、2000万ポンド、3000万ポンドなどという大金を1人の選手に費やす必要はなくなるからね」と、他クラブを皮肉った。
 
「アカデミーの選手たちはクラブへの愛着もあるし、ファンも彼らをスタジアムで観たいと思うだろう」と語ったレビー会長。巨額の資金を市場に投入するライバルクラブは、この主張を聞いて何を想うのだろうか。