[J1リーグ・20節]浦和 2-2 大宮/8月5日(日)/埼玉

【チーム採点・寸評】
浦和 5.5
 堀監督が抜擢した菊池やズラタンは奮闘したものの、2度のリードを守り切れず、新体制初勝利はおあずけに。勝利を目前に喫した2失点目は、誰が誰につくのかが徹底されず、その時間帯はラインがかなり引きすぎていた。もっと細部まで突き詰めたい。
 
 それにしても、相手が徹底的に守備を固めているとはいえ、アディショナルタイムに、柏木や阿部が相変わらずバックパスをし続ける姿勢にはガッカリさせられた。スタジアムのテンションも一気に下がってしまった。

【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
立ち上がりの大宮の幾重にも襲ってくるサイドアタックに動揺することなく対応した。しかし、2失点目は西川であれば防げたはず。ラインを高く設定するなど未然の対策もできたはずだ。

DF 
46 森脇良太 6
これまでよりも中央寄りにリトリートして守備をしつつ、攻撃時はこれまでどおり右サイドの高めの位置に上がり、ギャップを突いた。カバーすべきスペースが増えたと言えたが、むしろ守備と攻撃のメリハリがより利いて、プレーの好循環を生んでいた。

6 遠藤 航 5
試合3日前に足を傷めたため出場が危ぶまれたが、リベロで先発。まず目の前の相手をしっかり潰すという姿勢が伝わってきて、球際への“積極的なディフェンス”が光った。それだけに、ボールから目を切らした失点シーンは痛恨。ドルトムント戦に続く、失点につながる凡ミス。単純ミスでは済まさず、突き詰めたい。2失点目も身体を寄せ切れず。プラス面とマイナス面を差し引いて「5」にした。

3 宇賀神友弥 5.5(58分 OUT)
21分にCKのこぼれ球に合わせ強烈なミドルを放ったが、加藤の好セーブに阻まれる。続けて放った左足のショットから、PKをもたらした。序盤の再三にわたる奥井のオーバーラップに苦しみながら持ち堪え、流れをもたらした点も評価したい。失点のFKは、もっとも基本的と言えるアイコンタクトや声の重要性を改めて思い知らされた。あのミスがなく勝てていれば「6.5」以上だった。

【浦和 2-2 大宮 PHOTO】浦和が二度リードするも埼玉ダービーは決着付かずのドロー
MF
24 関根貴大 6.5 (79分 OUT)
一旦深い位置までリトリートして、マイボールになると前線に張り出して攻撃モードに。前へ向かっていく推進力が誰よりもあり、相手選手を複数人ボールサイドに引き寄せて、スペースを生み出した。
 
10 柏木陽介 6.5
よく走って危険なスペースを埋めたり、高い位置までプレスをかけたりして、オフ・ザ・ボールを含めた質の高い動きから、自身のプレーとチームの攻撃のリズムを作っていた。その継続性が生んだゴール。このプレーを続けたい。
 
22 阿部勇樹 5.5
ほとんど攻め上がることなく、まさにアンカー(錨=いかり)役となって、中央の守備を引き締めた。阿部が最終ラインに残り、遠藤が攻撃参加から決定的なシュートを放ったスイッチは、新たな攻撃パターンになるか。しかし、なぜ、ラストプレー、西川にバックパスをしたのか…。その一貫した姿勢が、今はプラスに働いているように見えない。
 
38 菊池大介 7(80分 OUT)MAN OF THE MATCH
4月6日の7節・FC東京戦以来のリーグ戦先発抜擢に応え、チームに粘りやしぶとさといった、これまでになかった要素をもたらした。宇賀神と構成した左サイドは、結局、交代するまで一度も破綻せず、最近にない安定感をもたらした。柏木のゴールは、彼の左サイドを崩したドリブル突破とクロスから生まれた。展開上は大宮のほうが劇的だったが、内容的には浦和のほうが良く、マン・オブ・ザ・マッチに選出。

21 ズラタン 6.5
負傷明けの李やR・シルバではなく、コンディションの高さを買われて先発起用。ミドルやヘッドなど惜しいシュートを放って大宮ゴールに迫るなか、CKの混戦からのボールにジャンプで競って触り、そこからPKをもたらした。泥臭くも献身的なプレーで貢献。 

9 武藤雄樹 5.5
プレッシングを怠らず、相手の最終ラインを下げさせた。攻撃面ではなかなか見せ場を作れなかったものの、勝利への強い執念がプレーの端々から感じられた。決定機を1本決めていれば、この日のヒーローだった。
FW
30 興梠慎三 6.5(75分 OUT)
PKを冷静に沈めて先制に成功。ズラタンとポジションチェンジを繰り返して、この日は、大宮DF陣のビルドアップを抑えるなど、守備から攻撃へ、というプレーで主導権を相手に握らせなかった。

交代出場
MF
18 駒井善成 ―(75分 IN)
右ウイングバックに入り、関根が左に入る。しかし全体のバランスが崩れて、ゴールと勝利に導けなかった。

 FW
8 ラファエル・シルバ ―(80分 IN)
カウンターの起点となって脅威を与えたが、固めた相手の守備陣を攻略できなかった。

FW
20 李 忠成 —(90+2分 IN) 
一発が期待されて投入されたもののボールが入ってこなかった。

 監督
堀 孝史 6
就任から短期間でまず、守備に軸足を置きながら攻撃へ展開する、というスタンスを植え付けたことが伝わってきた。ただし、2失点目のように、マークが曖昧になるなど、守備を固めるのであれば、もっと、ディテールを徹底させたい。ただ、ミシャ体制から小さくない変化が感じられる今季初采配となった。

取材・文=塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。

【浦和 2-2 大宮 PHOTO】浦和が二度リードするも埼玉ダービーは決着付かずのドロー
[J1リーグ・20節]浦和 2-2 大宮/8月5日(土)/埼玉
 
【チーム採点・寸評】
大宮 5.5
攻撃時は3-4-2-1、守備時は5-4-1という、守備重視の布陣でゲームに入ったものの、序盤からミスが目立った。攻撃も連動性がなく、決して本調子とは言えない浦和を相手に有効打は、ミスを見逃さなかったマテウスとワンチャンスを仕留めた瀬川の二回のみ。なんとか引き分けに持ち込んだ点はポジティブに捉えたいが、修正は不可欠だ。
 
【大宮|採点・寸評】
GK
1 加藤順大 5.5
2分に好判断の飛び出しでピンチを防ぐと、21分にも宇賀神のシュートをセーブ。ただ、クロスの弾きどころが悪かったことで勝ち越しを許した。
 
DF
19 奥井 諒 4.5(58分OUT)
常に後手を踏むプレー判断の遅さが悪目立ち。26分にはペナルティエリア内でハンドを犯し、失点のきっかけを作った。
 
3 河本裕之 5.5
普段の激しさが鳴りを潜める。加藤順の好セーブで致命傷とはならなったが、77分には武藤に裏を取られてしまった。
 
2 菊地光将 5
中央で守備陣を統率しようと試みるも、緩さを引き締めることは最後までできず。河本とのディスコミュニケーションを起こす珍しい場面もあった。
 
22 和田拓也 5.5
前半は3バックの左に入ったが、バタついた印象が残る。51分には前線からチェイスをして、マルセロ・トスカーノを助けた。
 
MF
15 大山啓輔 5(77分OUT)
守備に奔走した前半はまったく生きず、アンカーに入った後半も攻撃のハンドリングに失敗。いいところなくピッチをあとにした。
 
37 カウエ 6(85分OUT)
球離れが良く、真ん中で少ない攻撃シーンを演出。しかし、3バックに入って後半は戸惑いを見せてしまった。
 
40 茨田陽生 5.5
効果的なポジショニングを取れず、ボールが入ってもどこか落ち着かなかった。経験値の高さを示してほしかったが……。
 
47 岩上祐三 6
最後方から前線に何度も駆け上がれる豊富なスタミナをアピール。勝ち越し弾を許した際の菊池への対応には疑問符も、同点弾をアシストしてそれまでの低調だったパフォーマンスを取り返した。
 
FW
33 マルセロ・トスカーノ 6
決して諦めない、ファイターとしての姿を90分間失わずにいた。次節以降のパフォーマンスにも注目したい。
 
FW
7 江坂 任 5.5
中盤に下がってボールを引き出し、さばいて、再び前へ。浦和守備陣に仕事をさせてもらえなかったが、その献身性は買いたい。
 
交代出場
MF
16 マテウス 6.5(58分IN)
ゴールのほしい時間帯に入って、相手のミスを突いて仕事をこなす。ピンチを招くボールロストや軽率なファウルもあったものの、結果を残した事実を評価したい。
 
FW
44 瀬川祐輔 6.5(77分IN)
1点ビハインドで大山に代わって途中出場。岩上のクロスに身体を投げ出すように合わせ、チームを救う同点弾をゲットした。
 
MF
17 横谷 繁 −(85分IN)
少ないプレータイムのなか、自陣ゴール前でファウルするなどアピールに失敗か。得意の攻撃面でも爪痕を残せなかった。
 
監督
伊藤 彰 5.5
結果的に選手交代は当たったものの、中断期間中の積み上げが感じられない。結果的には交代選手がゴールを決めたものの、狙っている形が見えず、首を傾げざるを得ない。よく追いついたが、相手に救われた勝点1だった。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

【浦和 2-2 大宮 PHOTO】浦和が二度リードするも埼玉ダービーは決着付かずのドロー