[J1リーグ20節]C大阪 3-1 札幌/8月5日/金鳥スタ
 
 首位に立つ好調・C大阪にあって、杉本健勇の躍進が止まらない。今節の札幌戦でも、開始30秒と経たないうちに豪快なミドルシュートを決めるなど、2ゴールでチームの勝利に貢献。最近のJ1リーグ戦では3試合連続先制点、5試合連続ゴールと得点を量産。ついに興梠慎三と並んで、13得点で得点ランキングトップに立った。
 
 昨シーズン、2年ぶりにC大阪へ復帰すると、J2で14得点と覚醒。この時は2列目のポジションで活躍したが、今季は自身が年代別代表などでも務めてきたセンターフォワードで、その地位を不動のものにする働きを随所に披露している。最前線でのたくましさは増すばかりだ。
 
 この札幌戦でも、リカルド・サントスと今季初めて2トップを組んだなか、開始直後の先制点の場面に象徴されるように好連係を見せるなど、前線からチームを牽引。28分にも丸橋祐介の左クロスに、相手DFの前に果敢に入ってきただけでなく、味方のソウザにまでも競り勝ちながら、豪快にヘディングシュートを決めきった。
「彼は本当に今すごく調子がいい。自分も含めてセンターバックごと吹き飛ばして決めているし、本当に凄い。彼はFWですし、僕よりも彼が決めたほうがいい(笑)」
 普段、ゴールへの意欲が人一倍強いブラジル人MFがこう謙遜するほど、桜の9番は勢いがある。
 
 札幌との試合後も、メディアからユン・ジョンファン監督に、杉本の活躍に関する質問が相次いだ。
「皆さんご覧になっているとおり、すごくいいコンディションとパフォーマンスを維持している」
「もちろん、シンプルにやるところではシンプルにやって、そして得点のチャンスでクロスが上がってくるのではと思えば、必ずゴール前に走り込むことができて、そういったことが今の結果になっている。今の調子を持ち続けることができれば、これよりもっと多くの得点ができる」
 
 指揮官も彼への賛辞と期待を惜しまない。
 その杉本には、8月末のワールドカップ・アジア最終予選の日本代表へ推す声も日増しに高くなっている。この試合も日本代表の手倉森誠コーチが視察するなか、しっかりと結果を残した。
 
「もちろん入りたいですし、目指している場所」と言いつつ、「まだ何も決まってもいないし、何も掴んでもいないので。チームのために走って、点を取って、ディフェンスもして、球際も勝って、そういう一つひとつの細かいところが、代表につながってくると思います。あとは自分が点を取ることで、代表の方も見てくれると思いますし、しっかりプレーしたいなと思います」
 
 クラブでの継続的な活躍の重要性は認識している。その思いを忘れずにプレーする限り、24歳のストライカーの成長は止まらない。日の丸をつけて前線に君臨する姿が見られるのも、そう遠くないかもしれない。
 
取材・文:前田敏勝(フリーライター)