ローマに所属するボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWのエディン・ゼコが、乳がんと闘う同胞のためにひと肌脱いだ。ローマ専門サイト『forzaroma.info』と『laroma24.it』が報じている。
 
 同メディアの報道によると、ゼコは母国で闘病中の妻を支えるアドミル・クナリッチさんの訴えを知り、治療に必要なお金の一部を寄付。さらに、治療費を集めるための募金活動にも協力したようだ。
 
 クナリッチさんは現地時間8月2日に自身のフェイスブックで、「乳がんに苦しむ妻を救ってほしい」と訴えた。化学療法や二度の手術を経て、最近承認されたばかりの薬を投与することになったのだが、保険の適用外とあり、1年間で6万ユーロ(約768万円)という大金が必要となっている状況だった。
 
 そのわずか3日後、クナリッチさんはフェイスブックを更新し、「ゼコが治療薬の最初の1か月分の費用を寄付してくれた」と報告。さらに、ゼコの助けもあり、すでに約7か月分の治療費が募金で集まったという。クナリッチさんは謝意を表しつつ、残る治療費を集めるために、「前進する」と気丈にコメントした。
 
 母国のジェリェズニチャルでプロデビューしたゼコは、19歳のときにチェコのテプリツェへ移籍。2007年にヴォルフスブルクに移ると、チームのブンデスリーガ初制覇(2008-09)に貢献。個人としてもブンデスリーガ最優秀選手と得点王になり、一躍ブレイクを果たした。以降も、マンチェスター・シティやローマで活躍した。
 
 若くして母国を離れ、欧州各地を渡り歩いたボスニア・ヘルツェゴビナ代表ストライカーは母国への思い入れが強く、だからこそ困っている同胞を助けたいと願い、今回の寄付も行なったのだろう。
 
 ローマでの1年目こそ決定機を外して批判を浴びたゼコだが、昨シーズンはセリエAで29ゴールをマーク。イタリアでも得点王の個人タイトルを手にし、チームのチャンピオンズ・リーグ出場権獲得に大きく貢献して高評価を得た。
 
 だが、今回の行動はそれ以上の賛辞に値すると言えるだろう。動向を伝えた2つのサイトも「黄金の心」とゼコを称賛している。
 
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